税収の3割を利払いに充てている事実を、噛みしめて欲しい | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 「もっと、借りてくださいね。ずっと、借りててくださいね」というのは、貸す側の思いである。「思い」と言っても、思いやりの「思い」ではなく、貸す側の思惑である。ずっと貸し続ける限り、未来永劫、利息を受け取ることができる。

 数値の動きだけに着目すれば、株式などを取得し出資をすることも、似たようなところがある。ずっと株主であり続け、出資企業が無配に転落しない限り、未来永劫、配当を受け取ることができる。

 この国の国債及び政府借入金の残高は、本年6月30日時点で、約976兆円だそうだ。国債の残高が、約797兆円。その約半分の415兆円は、いわゆる赤字国債である。国債の残高約797兆円の中には、日本国有鉄道清算事業団承継債務借換国債と呼ばれる借換国債、約18兆円も含まれている。

 「日本の国債残高の対GDP比が、いくら突出して高くても、日本国債の多くは、日本で登記された会社や、日本国籍を有する個人が保有しているから、心配する必要はない」と主張する者は、ずっと貸し続けることにより、未来永劫、利息を受け取ることを画策している者にとって、カモである。

 この国の政府の一般会計税収は、年間約42兆円で、国債や借入金の利払費は、年間約13兆3625億円(クリック後、PDFの170頁、紙面上の163頁を参照)である。実に、収入の約31%を、利払いに充てている。
今後の国政選挙では、この事実をしっかり噛みしめない者を、当選させてはならない。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則