よく、「ピンチはチャンス」と、言われる。ピンチとは、「窮地に陥る」の「窮地」のことだろうか。そして、この場合のチャンスとは、「千載一遇の好機」の「好機」のことだろうか。
もしも、私一人だけが窮地に陥っているのであれば、おそらくは、窮地に陥っている原因は私にあり、「ピンチはピンチ」に過ぎない。
が、多くの人が窮地に陥っているのであれば、社会が急激に変化し、社会の諸制度が実態に合わなくなっている可能性が、高い。そうであれば、このピンチは、実態に合わなくなっている諸制度を見直すチャンスである。
なので、一見すると突拍子もないことを、次から次と、書かせていただいている。先の大戦で勝った者達が決めた、政治や経済に関する諸制度や枠組みが、次々に、行き詰まっている。
それらが行き詰まっていることに気付かない者、または、気付いていても認めようとしない者は、財政の問題も、領土保全の問題も、環境保全の問題も、従前の方法で解決できると思い、それを実行し続ける。が、従前の方法で解決を試み続けること自体が、懸案事項を更に肥大化させ、只々、懸案事項を手付かずのまま先送りし、子や孫の世代の負担を増やし続けている。
ソ連が、日ソ中立条約に違約(=違反)し、武力攻撃によって占拠し、今も占拠し続ける、南樺太、千島列島と、北海道の歯舞群島と色丹島。先の大戦で勝った側の国が常任理事国を務める国連安保理では、
「腕力のあるならず者の非行は、見て見ぬ振りをする」
という枠組みが、生きているのだろうが、アジアとアフリカの多くの国は、果たして、ソ連の非行を支持するだろうか。
私は、「今後、サンフランシスコ条約によって放棄させられた南樺太と千島列島の領有権を持つ国として、最も相応しい国は日本である」と、確信している。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則