なかなか、適切な言い回しが見つからない。心を空っぽにし、己を虚しゅうして、歴史、特に、過去の失敗から学ばなければ、人は、己が滅びるまで、同様の失敗を繰り返すのではないだろうか。
衆議院議員が、内閣不信任決議案を議長に提出し、本会議で可決しなければ、もしくは、内閣信任決議案を提出し否決しなければ、
「俺を辞めさせたかったら、是々の法案を通せ。でなけりゃ辞めないぞ。俺の顔を見たくなかったら、早く、是々の法案を通せ」と言い張る首相を、辞めさせることは、できない。
そういうことを、改めて学ぶ、もしくは、確認する機会が、僅か13か月ほど前にあったはずだ。
衆議院議員総選挙によって選ばれた日本国民の代表者達が、首相を指名する。そうやって、日本国民は、権力を、首相に指名された者に委ね、首相が、権力を行使する。首相が権力を行使する目的は、ひたすら国民の福利を追求することである。
法案成立や予算成立を、政争の具、政局の材料にする者に、権力を委ねてはならない。間違って、既に、そういう者に権力を委ねてしまっているのなら、即刻、その者から、権力を剥奪しなければならない。
法律や予算は、公開の議論によって、決めるべきである。もしも、「是々の法案の成立が、解散の前提」などと言い張る権力者が、この国にいるとすれば、その発言自体が、権力の濫用であり、その者は、13か月前のこの国の首相と、何ら変わらない。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則