前回の衆院選のときに、威勢よくおっしゃっていたことは、あまり実行しない。予算の全面組み替えや埋蔵金の活用など、歳入を増やすほうの話は放置して、児童手当を拡充して名称変更を行った子ども手当、高校授業料や高速道通行料無料化など、歳出を増やすほうの話ばかり、実行する。時に、「4年かけて、実行します」と、おっしゃっていたが、既に、3年弱の歳月が過ぎた。
そうかと思うと、他党である自民党が、前回の参院選のときに話していた「消費税率は、当面10%とする」を、いきなり持ち出し、それに「政治生命を懸ける」とおっしゃる。
そう、おっしゃるから、てっきり、衆議院を解散して、威勢よく、「今度は、予算の全面組み替えや埋蔵金にではなく、消費税率の引き上げに、政治生命を懸けます」と言って、総選挙に臨まれるのだと思っていたら、「今国会で、消費税法改正法案の採決を行う」と、おっしゃっているそうではないか。
いつも常識に捕われてばかりいる私としては、正気の沙汰とは思えない。そもそも、信念を持ち続けている政治家は、常に政治生命を懸けて政治活動をされる。なので、「これこれに、政治生命を懸ける」と、あまり、おっしゃらない。2005年の夏、時の首相は、「政治生命」を連呼されてはいなかったが、確実に、政治生命を懸けておられた。
全く当てにならない素人の票読みではあるが、私は、民主党衆議院議員のうち54名以上の議員が造反すれば、野田内閣不信任決議案可決の可能性が出てくると、読んでいる。
谷垣禎一自民党総裁は、是非とも、捲土重来を期していただきたい。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則