民主党と"小澤新党"に、過半数を取られる可能性 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

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 菅直人民主党代表の任期は、来年の9月までである。それまでに、菅直人氏が党代表を辞めても、次期民主党代表の任期は、来年の9月までである。マスコミ情報を読んでいると、来年の9月ごろに行われる民主党代表選挙に、小澤一郎氏が出るのではないかという憶測を、ときどき、見かける。

 「小澤氏は、首相職には興味がない。彼が興味があることは、国政全体に対する影響力を保持することである」と、私は、思っている。金丸信氏に似ているとも、思っている。今は、たまたま民主党に籍を置いているだけで、民主党の小澤一郎という意識は薄く、国政の小澤一郎という思いが強いのではないか。もちろん、他人が何を考えているかなど、分かるはずはないので、私の単なる推量に過ぎない。

 政権交代から、間もなく2年。鳩山由紀夫氏と菅直人氏が首相を務めた。民主党には政権担当能力がないことが、官僚だけでなく多くの国民にも、知れ渡りつつある。自民党がコケない限り、民主党が次の総選挙で勝つ可能性は低いと思うが、自民党も、どこでつまずくか分からない。

 29日に、小澤一郎氏が、50人以上の署名を集めて、内閣不信任決議案を提出し、横路孝弘衆議院議長が受理すれば、その決議案は可決されるだろう。今、総選挙をして勝てない菅直人氏は、どうするか。衆議院を解散し、自身は、議員引退を表明し、逃げ切りを図るのではないか。

 自民党は、6月に、不信任決議案可決に失敗し、結果的には、菅直人氏に言われるがまま、退陣条件を整えることしかできなかった。テロリストと取引してはならないように、首相職という地位を脅しの道具にする者と取引してはならない。

 総選挙において、そういう者と取引したことを指摘されたら、自民党は、どうするお積もりなのだろうか。万が一、民主党と"小澤新党"に、過半数を取られたら、さらに4年、国政の混乱が続くことになる。


神奈川県にて
佐藤 政則