日本の東の方にある米国ハワイ州の州旗の図柄には、英国の国旗ユニオン・フラッグの図柄が、織り込まれている。ハワイ王国は米国に併合されるに至ったが、ハワイ王国においては、英国のプレゼンスが大きかった。ちなみに、ハワイ王国は、大日本帝国よりも先に、憲法を公布した国である。
日本の西の方にある香港は、1842年から1997年まで、英国が領有していた。
たまたま、英国を例に採り上げたが、いわゆる欧米列強は、東アジアや太平洋地域にも、様々な形で進出していた。そんな中で、日本人は、植民地化されるのではないかという強い危機意識を持ちつつ、欧米の強国に追いつき追い越すことを目標に、近代化を推し進めてきた。
そして、戦後、驚異的な速さで経済を成長させ、物価が、地価が、株価が、上昇していった。急騰したそれらが下がり始めると、一気に経済は低迷し、社会は混乱し、今に至る。
欧米の強国を目標に、近代化を推し進めてきたが、目標にしてきた欧米の強国も、よく見れば、経済は低迷し、失業率は高止まりし、移民問題や貧困層問題など、問題が山積している。
「安定した社会の中で、豊かな生活を送りたい」という同じ思いを、多くの人が共有しているが、その思いを実現する方法については、方針や具体策がまとまらない。だから、一つの党が単独で内閣を構成することができなくなっている。
和の心をもって、諸制度を修正し、それを世界標準にしていく。容易なことではないが、不可能なことでもないと、思う。