身支度への対処
Einstein博士曰く、 「プリンストンで同僚の一人は私に次のようにたずねた。 『なぜ君は普通の人がするようなことをしないのか。つまり、何故私は髪を長くのばし、おかしな皮の上着を着て、靴下もはかず、サスペンダーをせず、カラーをつけず、ネクタイをしめていないのだろうか』・・・・・
これに対する私の答えは簡単である。つまり不必要なものを制限し、少なくすることによって、私の自由を大きくしようとしていることにある。我々は、非常に多くの物事の奴隷になっている。我々は、湯上がりに着る着物、電気冷蔵庫、自動車、ラジオ、そしてその他の多くの事柄の奴隷になっている。
アインシュタインは、これらを最小にしようと試みていたのである。長い髪は、散髪屋へ行く必要を最小にし、靴下ははかなくてもすむ、一つの皮の上着があれば、それは数年間にわたって上着の問題を解決する。サスペンダーは寝巻の長シャツやパジャマのように、余計なものである。
或る逸話
プリンストンの人たちは、アインシュ
タインに関して多くの逸話を語っている。その中につぎのようなのがある。
アインシュタインの近所に一人の少女が住んでいたが、この少女の母親はあるとき、少女が時々アインシュタインの家を訪問することに気がついた。そこで母親が不思議に思ってその理由をたずねると、少女は平気な顔でつぎのように答えた。
「私はあるとき、数学の宿題の中に解けない問題があって困っていたの。そしたら友だちが『あなたの近所の112番地には、アルバート・アインシュタインという世界的な数学者が住んでいる』って教えてくれたの。
そこでわたし、そのアルバート・アインシュタイン先生をお訪ねして、私の困っている宿題を教えて頂くよう頼んでみたの。そしたらその人は、とってもよい人で、喜んで私の困っている問題を説明して下さったの。とても親切に教えて下さったので、学校で習うより、よく分ったわ。しかもその人は、もし難しい問題があったら、またいつでもいらっしゃいと言って下さったので、難しい問題があると教えてもらいに行くのよ」
この少女の母親は、この話にびっくりしてしまって、早速アインシュタインの所へ詫びに行ったが、アインシュタインは、
「いやいや、そんなにお詫びになる必要はありません。私はあなたのお嬢さんと話をすることによって、お嬢さんが私から学んだこと以上のことを、お嬢さんから学んだに違いないからです」、と答えたという。

























