ええやん♪ええやん♪『エリザベート』。 | 雨の降る日も晴れた日も

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日々の感じた事を綴ります。

 

「また場を改めて」

と、Oさんにお返事したのですが・・・。

 

う~む・・・。

私などがこの大作の感想を書いてもよいのだろーか?どうだろう?

 

でも書いちゃおう♪

 

 

宝塚版『エリザベート-愛と死の輪舞-』

 

 

 

S井さんにお借りした1996年雪組版『エリザベート』。

衝撃的でした。

 

S井さんは「奇跡の娘役」花總まりさんの出ている作品ということで、この『エリザベート』と『ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編』を貸してくださったのですよ。

(2点とも先月のお稽古の時にお返ししました)

 

 

まずね。

 

最初はものすごく違和感を覚えたのですが、伴奏のオーケストラとトート役の一路真輝さんの登場の時の歌が微妙にズレているのが、少しずつ歯車の狂い出したハプスブルク家のこれから没落する運命を表しているようで面白かったです。

 

そしてルキーニ役の轟悠さんが本物の男性にしか見えないのが凄い!

エリザベートの人生を語るために甦った死者達が語り始めるシーンで見せた恍惚の表情。

100年経ってやっとエリザベートとトート閣下の愛を証明出来る機会が来たことを心から喜んでいるような。

 

ルキーニさん。

どこかでこの手法を見たことがあるなぁ、と思っていたのですが、あれですね、マドンナ主演の『エビータ』でアントニオ・バンデラスが演じていた狂言回しと似ていましたね。

そういえばエビータもその美貌でアルゼンチンを統治したファーストレディでした。

エリザベートもその美貌でハンガリーを魅了した王妃のようですし。

 

 

トート閣下がハンガリー独立派や貧しく虐げられたオーストリアの民衆、そしてエリザベートの息子・ルドルフを操る姿は『ニードフル・シングス』というスティーブン・キング原作の映画を髣髴とさせました。

 

ルドルフ。

とても可哀そうな役どころでしたね。

母の愛に飢えつつも、将来のオーストリア皇帝として自分が出来ることは何だろうか?と苦しむ姿。

エリザベートの愛を勝ち得るためにそれすらも利用するトート閣下の愛(というか執着?)がまた凄まじく痛ましく・・・。

トート閣下も愛に飢えていたのでしょうか。

「死」は忌み嫌われますものね。

生まれ落ちたものはすべていつかそこに行き着くものなのに・・・。

 

『闇が広がる』で最初は怯えていたルドルフ(幸寿たつきさん)の目が、野心と義務を焚きつけられて途中から座ったのは、トート閣下のマインドコントロールだったのかルドルフの覚悟だったのか・・・。

 

とにかくルドルフは可哀そうでした。

ピストル自殺する前に閣下や手下(?)達に弄ばれいたぶられるシーンは見ているのが辛くなりました。

 

 

エリザベート(花總まりさん)の鏡の間のシーンは圧巻でした。

ベルばらのマリー・アントワネットが最期に断頭台に上っていくシーンにも感じたような人間力(Oさん談)というかなんというか・・・。

覚悟を決めるシーンが胸に迫ってくる女優さんですね。

(『直虎』の佐名姫もそうだったような・・・)

 

 

エリザベートの夫・フランツ・ヨーゼフ(高嶺ふぶきさん)は主役(トート閣下)の恋敵とするには気の毒なぐらい良い人で・・・。

最初にきちんと皇帝や皇后の心構えを語ってからエリザベートにプロポーズしたのに、ね(苦笑)。

 

最後に年老いた二人が歌う『夜のボート』。

フランツさんは過去と現世に生きる人なのに対し、エリザベートがそういうものを越えたものが見えている人なのがすれ違う二つのボートなんですね。

 

いえ、フランツさんも最後は分かっていたような気がします。

人は一人一人それぞれのボートを懸命に漕いで彼岸に渡るものなのだ、ということを。

 

 

トート閣下がエリザベートの愛を勝ち得たシーン。

即ちエリザベートの「死」の場面で、エリザベートが着ていた衣裳は白い下着(寝間着?)でしたね。

あれはエリザベートがはっきりと自分の意思で自分の人生を生きていく、と決意した朝に着ていたもの。

トート閣下は、

「生きたお前に愛されたいんだ」

と歌っていましたから、エリザベートが真に「生」を意識したその姿を愛し追い求め、黄泉の国での再会はその姿で、となったのでしょう。

 

死と生をテーマにし、時空がねじれたような、不調和なようでいて辻褄が合っているような不思議な物語。

1996年に初演してから何度も繰り返し演じられ、他の劇団でも演じられているようですね。

日本人にはスッと受け入れられるテーマなのかな?

 

 

え~と。

他にもいろいろ書きたいことがあるような気がするのですが、とにかく大作過ぎて手に負えません(苦笑)。

 

個人的には少女時代のエリザベートが父親マックス(古代みず希さん)の後ろから抱きついて、その頭を「よっ!」と言いながらマックスが二つ「ポンポン♪」するのが萌え萌え萌えポイントでしたっ!!!

(キャ~~~~~っ♡♡♡)(←完全なるアホ)

 

 

はぁ。

この辺で止めます。

 

実は『エリザベート』のブルーレイ買っちゃった、です。

お財布、風邪ひきそうです(泣)。

 

 

(税金上がって手取りも減ったのに)

どうすればいいの?私、生きて行けない・・・。

 

 

 

死ねばいいっ!!!(byトート閣下)

 

 

 

(´・ω・`)エェェェエ?

 

 

でも一所懸命にボートをこぎ続けていたら、いつか私もトート閣下に逢えるでしょうか?

 

ちょっと楽しみ♡♡♡

 

 

 

※お医者さんの姿で現れたトート閣下。

 一瞬メーテルかと思いました(笑)。

 

※私、ゾフィさんも好きですよ(笑)。

 あのメイク、気合い入ってますよねぇ。

 

※『スカーレット・ピンパーネル』同様、

   音楽が素晴らしい作品でもありますね。