ただこれ地水火風の・・・。 | 雨の降る日も晴れた日も

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さて。

続いて仕舞(と、お謡)のお稽古。


お茶のお稽古場を出たところで美女二人組(I田さんとS藤さん)と一緒になる。

お車でいらしているI田さんが「通り道だから」と、仕舞のお稽古場まで送ってくださる、とのことで甘えさせていただいた。


わ~♪

メルセデスだぁ!!


むか~~し、一度乗せてもらったことがある。
(バブリーなエピソードあり)

あ、伯父のにも乗せてもらったことがある。


ん~。

人生3度目のメルセデス。

(我が家は国産・T○Y○TAだでねぇ)


I田さん、S藤さん。

ありがとうございました。

道中とても楽しかったです♪



なので昨日は先生よりも早くお稽古場に着いた。


本堂の暖房が効くまで寺務所にいらっしゃい、と、コーヒーをご馳走になる。

岡崎別院様。

いつもご親切にありがとうございます。



と、そうこうするうちに先生ご到着。


一昨日、米沢でお舞台があり、東京経由で朝一で京都へ。

そして午後、京都で学生さんのためにお舞台をされて、そのまま私のお稽古に来てくださったのだ。

有り難いことです。

お疲れであろうに・・・。




まずはお謡。

『黒塚』です。

ワキが枠桛輪(わくかせわ)に目を留め、「あれは何か?」「回しているところを見せてくれ」と頼み、それにシテの老女が応えるシーンです。


見世物じゃないんだけどね。

でも恥ずかしいのなんのと言っている余裕などないのでしょうね。

それが老女にとって生きるための術なのだから。

夜を徹して枠桛輪をクルクル回すのね。


我が身の不運、世の不条理。

幸せが勝ればこの世をば望月とも思えるのでしょうが、不幸せが勝ればそれはいつまで続く煉獄であろうか・・・みたいな?

嘆くという体力や気力もないような繰り言、クルクルクル・・・。


ただこれ地水火風の。

んー。

ちゃんとシテには分かっているのにね、宇宙というもののシンプルさが。

それでもどうにもならないのが輪廻の苦しさ、なのかな?


みたいな感想を持ちました。


先生が謡ってくださると感情移入もしやすいんだけど・・・。


自分で謡うと何が何だか、もう、詞章メチャクチャ(笑)。

まったく意味が分からなくなってしまいます・・・トホホ。



ついでの感想をもう少し。

五道六道に廻る事 ただ一心の迷ひなり


「六道」はよく聞くけれど、「五道」ってなんじゃらほい?

と、お訊きしたら「修羅」を除いた「天上・人間・畜生・餓鬼・地獄」のことらしいです。


「解説に書いてありますね」

と。


ありゃ?本当だ。

すみません。

私、解説のところ、あまり読まないんです。

(だから誤読が多いのね)


ひたすら「ザッバ~~ン!!」とお能の海に飛び込みたいタイプなので(笑)。


(なーごさん、それは「勉強」ではありませんね)

と、先生のつぶやきが聞こえるような・・・。



ふむ。

成程。

修羅道すなわち戦(いくさ)というもの。

生き物の営みには「余分」なのだな。

つまらぬ道もあったものよ。ふん。


そういえば泰山府君は「五道の冥官(ごどうのみょうかん)」だったわね。

五道を廻る衆生を裁くお役人様。


「はぁ~あ?修羅ぁ?」

「おまえ等、勝手に戦ってんねやろ?」

「誰が裁いたるかいな」

「好きなだけ戦い合うて、傷つけ合うたらええやん。好きにせぇや、ボケ!!」

と、言ったとか、言わなかったとか・・・。

(いえ、言ってません。まったくの妄想です、はい)




技巧的には「半ユリ」という謡い方が出てきました。

「本ユリ」の半分で「半ユリ」。


「憶えてはりますか?」

とおっしゃるので、

「い~い~い~、いぃ~い・・・」

と謡ってみたら、先生が変な顔をなさる。


ん?

あ、そっか。

『羽衣』では「い」だったけど、ここ(『黒塚』)では「お」だ。

(最後の母音を引っぱるのね)

(『羽衣』は「名づけたり(い)」で『黒塚』では「悲しさよ(お)」だからね)



ん~。

やっぱりお謡、難しい、い~い~い~、いぃ~いい~ぃ、いぃ~~い~~~。




切ろっと。


※先生のワークショップのリンク。
 トップにぺったんこしました。
 どぞどぞ、ヨロシクです♪