今日も引き続き、ポンペイ散策にまいりましょう🚩
ポンペイの居酒屋の中でも最大の『ララーリオのテルモポリオ』に入ります
※この名前が付けられたのは、ララーリオのフレスコ画(下の写真右の絵)が綺麗に残っている居酒屋(テルモポリオ)からだそうです。↓
ララーリオとは、先祖信仰のためにささげられた小礼拝堂のことです🏛
一般に邸宅に食事の招待を受けた客は、家庭用ララーリオで祈りをささげることが良いとされていました。
なので、居酒屋では、これをフレスコ画に描いて🎨、お客さんが待っている間、祈るところだったのかもしれません🏛
左から、守護神ゲニウス、祖神ラレス、蛇神🐍商いの神メリクリウス、酒の神ディオニソス🍷が描かれています🎨
店の広さが十分あるところは、背の低いテーブルと椅子が置かれていました。
この穴は、陶製の壺でレンガでおおわれて常設的に埋め込まれていました🏺🏺🏺🏺🏺🏺
乳鉢を備えているところもありました。
壺は、レンガでおおわれているので、断熱状態にあり、食べ物や飲み物は、その中に入れておけば、長い間温かく🔥、あるいは冷たく❄保っておくことが出来ました。
ここに、ワイン🍷やプルス(豆入りリゾット)が🍯が入っていました。
ポンペイの時代くらいまでは、煮た肉もあったそうです🍖🍗
(後に、煮た肉を居酒屋で出すことを禁止になりました⚠️)
腐りやすいお肉🍖はどこに置くのか?置いた場所を想像したり、ワインは2種類くらいはあるだろうとか、考えていたら…
いつのまにか、タイムスリップして💫
リモーネのテルモポリオを経営していました🍷🎶
最初の写真のララーリオのテルモポリオも左端からまた別の台がこんな感じで直角に連結していました。
また、左奥の二つが少し離れて配置されている写真が『ぜんぶわかる世界遺産』にあったので、奥の二つをワインの壺にしました🏺🏺
🍷当時ポンペイはワインが美味しいことで有名でした
(現在でも、キリストの涙💧という赤、白、ロゼワインが有名です)
🍷『ワインの世界史』のローマ(前1世紀より2世紀中頃まで)へのワインの配給路の図解によると、今のフランスのトゥールーズ、ビブラクテ、エッサロワからワインが来ていました
肉の置く場所だけ悩みました。
温かい台か?冷たい台か?
リモーネは、両方の間に置いてみました🍖
そして、やはりお食事には音楽🎶
リモーネママが、吟遊詩人となって、古代ローマの竪琴を弾きながら、ホメロスの『オデッセイア』の第一歌を語ります🎶
『ムーサ(ミューズ)よ、わたくしにかの男(オデッセウス)の物語をしてくだされ🎶
トロイエ(トロイ)の聖なる城を打ち破りし後、ここかしこと流浪の旅に明け暮れた、かの機略縦横なる男の物語を🎶
多くの民の町を見、またその人々の心情をも識(し)った🎶
~途中略~
女神よ🗽、ゼウス⚡が御息女(アテネ)よ、なにとぞこれらのことごとを、どこからなりとも、お気の向くまま、われらにも語ってくだされ🎶
』
老若男女の皆様、リモーネママのテルモポリオでお過ごしくださって、
おおきに~🍇
ポンペイでは、こんな居酒屋や軽食堂が118とホテルが20発掘されています。
~2009年発行『古代ローマの食卓』より
ここは、ローマ貴族が冬の寒いときに過ごす避寒地(❄→☀)なのでした。
では、テルモポリオ(居酒屋)を出ましょう🚩
~では、今日はこの辺で~
~参考資料~
・大地の神秘と人類の祈り
全部わかる世界遺産(上) 成美堂出版
・古代ローマの食卓~パトリック・ファース著
日羅公和訳 東洋書林
・プロの添乗員と行く
イタリア世界遺産と歴史の旅
・地球の歩き方 イタリア
・ワインの世界史:海を渡ったワインの秘密
~ジャン・ロベール・ピット著 幸田礼雅訳