葬儀を終えて
アガサ・クリスティー
Amazon本の概要
リチャードは殺されたんじゃなかったの――アバネシー家の当主リチャードの葬儀が終わり、その遺言公開の席上、末の妹のコーラが口にした言葉。すべてはその一言がきっかけだった。 翌日、コーラが惨殺死体で発見される。要請を受けて調査に乗り出したポアロが一族の葛藤の中に見たものとは?
★★★★☆
実はポアロが登場しなくても、弁護士のエントウイッスルだけでも解決できたのではと思わなくはない。
殺人の方法と犯人は予想できたが、動機がわからなかったので、確信が持てず最後まで読み進めて納得。途中動機に繋がる伏線もしっかり張ってあったのに気づけなかった。
人を殺してでも手に入れたい金額は、人によって違う。上流階級の人達には犯人の気持ちはわからなかったのかも。お金の事だけじゃなく、下層の階級の人達の鬱屈した思いみたいなものも、わからないのではないかしら。
人が入れ替わる設定はこれまでも何度か出てきていた。意外とミステリーの常套手段なのかなとも思う。でも、この作品の場合、20年も会っていなかったとはいえ、ここまで気づかれないものなのか疑問。再会した時の第一印象で上手に印象付けられたからなのか。だとしたら犯人はそうとう練習したはずだし、シナリオを考え抜いていたはず。
映像作品で見たらどうだったのだろう。私は入れかわっていることに気がつけるかな。
それにしても、ティモシーが嫌なヤツすぎる。
あと、ぜったいマイケルはまた浮気する。
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