富山市の株式会社アルトが、岐阜県高山市荘川町六厩(むまや)の水源地に産業廃棄物の処分場を作ろうとしています。

六厩は世界遺産白川郷の上流であり、岐阜・富山を経て日本海へ流れる庄川の水源地です。

今回の処分場建設の計画では、水源地にも関わらずアスベストや水銀などの有害・有毒物質を埋め立てることができるそうです。

■この問題は各メディアでも取り上げられています

水源地に処分場を作れば下流を流れる岐阜県、富山県の人たちが被害を被るのは目に見えています。生まれてくる子どもたちに障がいが出たり、住んでいる人たちが病気になったりすることも考えられます。

法的に問題ないからと水源地に有害・有毒物質を埋め立てる処分場を作るのは、倫理的に許されるものではありません。

 

■数ミリのシートで廃棄物に触れた水の漏れを防げる?
アルトの説明では廃棄物に触れた水の漏れを防ぐために1.5ミリの遮水シートや10ミリのフェルトを敷くとのことです。
わずか1.5ミリや10ミリのシートで有害・有毒物質が防げるものなのでしょうか。

しかも六厩の近くには断層があります。厳重に作られた原発でさえ地震で放射能漏れなどの被害が起きています。
なのに説明会でのアルトの見解は、地震が起きてもフェルトや遮水シートがあるから有害・有毒物質は漏れずに済むということでした。

■汚水対策は?
埋立地から出た汚水は専用の浄水場で処理するそうですが、埋立期間が終了した10数年後には汚水の浄水場は停止するそうです。10数年では毒性は消えないと考えるのが普通です。

専門家によれば「浄水場で綺麗にできるのは濁りと細菌」「溶け込んだ金属などは処理できない」「少なくとも水道水源に産廃処分場は建設すべきではない」とのことです。

水源地に埋め立て処理場を作ることで危惧されること

①健康被害

水銀やアスベスト、動物の死骸などを経た水は人体や環境にどんな悪影響があるか想像もつきません。

今暮らしている人がガンや中毒になったり、これから生まれてくる赤ちゃんに障がいが残ってしまうようなことは絶対に避けるべきです。

 ②経済的ダメージ

庄川一帯の農水産品が有害・有毒物質で汚染される恐れがあります。風評被害も懸念されます。

有名な氷見の寒ブリ、お米やたまねぎ、チューリップ、白川郷の鮎などの農水産品すべてが被害を被る可能性が高いです。白川郷では飛騨牛が有名ですが、飛騨牛も風評被害を受けるかもしれません。

③人口減少の恐れ

各行政が力を入れている移住促進ですが、健康被害が起きる可能性がある場所にわざわざ引越す人などいるでしょうか?

特に白川郷などは豊かな自然が移住の決め手になることが多いです。

人口が減っていく大きな要因になりかねない埋立地問題の解決には行政の力が必要になります。

厄介なことに、水源地であっても処分場を作ることは法的には問題がないそうです。
ただ、住民の反対の機運が高まれば、行政も民意を無視することはできないとのことでした。

高山市と白川村などですでに4万ほどの反対の署名が集まっていますが、この署名をさらに増やすことで埋め立て処分場の建設を止めることができるかもしれません。

すでにNHKや中日新聞、朝日新聞などでも取り上げられているこの問題を解決すべく、皆様の賛同・署名のご協力をお願いします。署名は1分で完了します。どうか宜しくお願いします。