祇園花月 2022年4月7日 | 続アメマのおとしもの

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約3ヶ月ぶりの祇園花月であります。特に行く気はなかったんですが、ちょっと新喜劇が気になったんで、午後から出かけました。

 

 

春休みだし桜も満開で、京都の街は結構な人出でしたが、祇園花月は御覧のようにガラガラで・・・40人ぐらいですかね。

 

4月7日15時開演、最近おなじみの「こ列」で観劇。

※新喜劇ネタバレ注意。

いや~これは漫才も新喜劇も貧相ですねぇ。そりゃぁ客も入らんわ。

 

●ラニーノーズ

5分だけの出番なので、イマイチ実力を発揮できてなかった感じがしました。それに2列目センターあたりに座ってるジジイの手拍子が邪魔でねぇ。このジジイ、後の出演者にも話しかけたりして、迷惑極まりない。途中で何度も係員に注意されてましたが、こんなん退場させんとアカンわ。

 

●アキナ

子供に昔の遊びを教えるみたいなネタでした。あんまり受けてませんでしたね。

 

●モンスターエンジン

いつもの中小企業ネタでなく、カレーが連日続くのが前半で後半は心霊ネタ。結構面白いと思いましたが、ジジイに邪魔されてました。

 

 

●佐久間一行

教習所のネタかと思っていたら、最後は電車の整列乗車。こういう映像のネタって、今日の祇園の客層には合ってません。着眼点は面白いので、一部の若い人には受けますがね。

 

●まるむし商店

ノーコメント。

 

●テンダラー

トリがまるむしでなくて良かったです(笑) ネタは白川が弟子を取ったら・・・で、テンポよく展開。コレ、客がいっぱいなら大受けだったでしょうね。

 

結局、笑ったのはテンダラーだけでした。

 

◆祇園吉本新喜劇「ひょっとこな恋!?~パンティーテックス物語~」 作・演出 とうめいあんな

【出演】

花月旅館の番頭・・・烏川耕一、花月旅館の女将・・・末成映薫、その娘・・・島田珠代、仲居・・・咲方響、新しい板長・・・伊丹祐貴、ラーメン屋の主人・・・レイチェル、珠代の元カレ・・・もりすけ岩﨑タツキ、金融屋・・・安尾信乃助けんたくん、旅館の客・・・大黒笑けいけいいがわゆり蚊

【あらすじ】

旅館の番頭の烏川は、女将(末成映薫)から帰ってくる娘の珠代を後継ぎにしたいので、女将になれるよう指導して欲しいと頼まれる。立派に女将になったら、烏川を番頭から支配人に昇格すると約束される。喜ぶ烏川はお気に入りの仲居の響にもデートの約束を取り付け、ますます喜ぶ。

そこに帰ってきた珠代は破天荒で惚れっぽく、元カレは借金していたりと問題だらけ。その借金を新しい板長の伊丹や烏川が立て替えるが、それがきっかけで響は伊丹に惚れてしまう。

女将修行をしていくうちに、烏川は珠代のことが段々と好きになってしまう。響にフラれた烏川は珠代に交際を申し込むが、あっさり断られる。なんと映薫とラーメン屋のレイチェルが恋仲で、珠代と三人で旅館をやっていくのでした。

 

【雑感】

座長、リーダーがいない新喜劇なので気になっていましたが、メンバー的にかなり薄いし、タイトルからして危険な香りがイッパイ。こういう時って脚本がしっかりしてて、「座長やリーダーがいなくても、新喜劇はできるんですよ」ってのを期待するんですが、今回はダメでした。

1景で珠代に女将修行をさせるようにするんですから、2景で元カレの借金を2回繰り返すのはクドイ。3景でようやく女将修行。それも挨拶やお辞儀だけって・・・。芝居として盛り上げるなら、2景で女将修行をして、3景でその成果を発揮しないと。あくまでも素人考えですよ。作家も出演者も、打ち合わせや稽古を重ねた上での上演だと思いますから。

開演アナウンスでも「島田珠代、烏川耕一・・・」とあったので、珠代がメイン。ギャグに走りすぎて、肝心のお話がおざなりな感じで、いわゆるキャラクター任せの新喜劇。これでは寛平GMの意義に反しますし、今現在の新喜劇が抱えている問題点があからさまに出てる芝居で、ある意味見てよかった気もします。

若手も多用してるのはいいですが、もっと芝居の腕を磨かないと・・・もりすけあたりは、もうそれなりにキャリアを積んでるんですから、いつまでもスベリ芸的では困ります。

回しは烏川なんですが、さすがは元仮座長でしたから安心感はあるものの、やはり座長やリーダーでないので、インパクトは薄いです。回しが芝居の全責任を負うのも、今の新喜劇の問題点。

物語よりも、キャラやギャグに走ると客の入りが悪いとはいえ、こんなに客席は静かになるんですよというのをひしひしと感じました。

祇園の新喜劇は出演者が少なく、物語の展開にも限界がありますからね。(※コロナ禍で10人の出演者に限定されていたのが、今週から12人になっています)

 

かなり辛辣なことを書きましたが、コロナ前までは新喜劇60周年で盛り上がってましたし、座長やリーダーも勢いがありました。しかしコロナ禍で、劇場の休館、新喜劇の休演も相次ぎ、ここ最近は客足は戻っているように見えても、新喜劇人気は下がりつつあるように感じます。

それはここ数年同じ座員ばかりを使い、座長やリーダーは変われど、脇の座員はいつも同じでは見てる側は飽きますよ。その出てる座員も出番があることに甘んじて、イマイチ向上心を感じません。たしかにコロナで若手新喜劇やイベントの減少もあるでしょうけど。

それ故に、明日から始まる新喜劇セカンドシアターが意義のあるものになって欲しいですね。そうでないと、また「やめよッカナ?」みたいなことになってしまいますから。