靴について知っておくべきこと Part5 | お洒落と言われるより、センスあると思われたいミドル

靴について知っておくべきこと Part5

The Shoe Snobというブログの”Things to Know About Shoes”という記事が秀逸だったので、翻訳と私見を書きます。



41) Made in Europeもブランドのうち
ヨーロッパの靴ブランド(洋服もですが)はその国で作られたと思われがちですが、大半は海外で生産しています。
おおよそ80%の工程は中国やインドに委託してます。
最後の仕上げだけは自国で行い、”Made in Europe”とスタンプを押します。

→ 大量生産品はそんなものでしょという感じです。どんどん中国やインドの靴職人の腕も上がってるようです。変に競争の原理を入れずに高いというよりはずっと良いかなと思います。
RAYMARの作りが良いのはそのお陰でのようです。
満足できれば良いのでと思います。

ちなみに古くからBespokeのスーツでは、テーラーが採寸のみで、実際の縫製自体をテーラーの方が行わないというのは普通です。
縫製は昔から経済の原理は働いてました。今を輝く南イタリアのファクトリーブランドもしかりです。もともと有名メゾンのOEMです。

英国の靴にはよく”Made in England”と刻印されてます



42) トゥのすり減り防止はMust
トゥスティールは重要です。不必要なソール交換を防いでくれたり、交換時期を遅らせてくれます。よく歩く方や歩く際に強く踏み込む方は尚更です。
トゥスティールを付けても、音がうるさいということはないです。

→ 本当にその通りです。思っている以上にトゥはすり減ります。

ちなみにビンテージスチールは英語でToe Tapsです。



43) ミュージアムカーフは芸術品
ミュージアムカーフはジョンロブが作った造語です。もともとはイタリアのタンナー、イルチア社の”Radica(ラディカ)”という革製品です。
このラディカはドラム染色(回転するドラムに染料を入れて染色する方式)革です。このドラム染色によって大理石調の美しい色むらが生まれます(手による染色ではありません)。その色むらは褪せることはありません。その上、メンテナンスも他の革と同じです。

→ 確かに美しいです。

イルチアのRadica




44) シューツリーは吸湿性があれば木材は何でもOK
ヨーロッパではほとんどシダー(ヒマラヤスギ)のシューツリーは使いません。
アメリカでは、シダーが多く取れて安価なため、シューツリーでも使われるようになりました。
ただ、シダーが特別良いということはないです。そう謳われるのは、単なるマーケティングです。ブナやライム、ハンノキ等と何ら変わりません。
多少重いものもありますが、吸湿性はほとんど変わりません。

→ 木の種類までは気にしたことはなかったです。
ただ、できるだけ安いもの(木製で)をと思ってAmazonを探すと、大概中国製のシダーなように思います。
ちなみにジョンロブやエドワードグリーンの純正のシューツリーはブナやライムのようですね。かなり高いですが。

多分、木の種類を選ぶより、たまにシューツリーも陰干しして、吸湿性を維持した方が良いのかと思います。これはシューツリーの製品説明にも書いてあります。




45) ヒドュンチャネルは意外に脆い?
ヒドュンチャネルは極めてエレガントですが、欠点もあります。
グッドイヤーには、ソールとウェルトを留めている糸が見えているものと、見えていないもの(=ヒドュンチャネル、革で隠しているもの)があり、後者は高級靴に見られる特徴の一つです。
※ヒドュンチャネルの詳細はここ

このヒドュンチャネルですが、革を接着剤で留めているだけなので強くはないです。
小雨程度でも捲れてしまうこともあります。接着剤が湿気に弱いからです。
一回履いただけでダメになってしまうこともあるし、そのままソール交換まで大丈夫ということもあります。
ただ、ソールの寿命を縮めるものではありません。見た目はともかく、接着剤が取れて、隠されていた糸が見えてしまうだけです。

→ 私はヒドュンチャネルの革が捲れたことはありません。普通、雨の日はレザーソール、履かないと思うので、あまり気にしなくて良いのではと思います。



46) スウェードのケアにはヘアドライヤーも
スウェードが毛羽立ってきたら、ヘアドライヤーを使って下さい。深い色のスウェードは一番熱いモードで毛羽立ちを抑えて下さい。明るい色は注意して下さい。一番熱いモードだと色は暗くなってしまいます。

→ 大概、ブラッシングで何とかなるように思います。
ブラシでも直らなくなって来たらというだけかと思います。
日常的なケアではないと思います。



47) 靴紐の結び方はSimpleに
ヨーロッパでは”シングル”で靴紐を結びます(アメリカでは”オーバーラップ”という結び方が一般的)。
“シングル”はドレスシューズをよりエレガントに見せてくれるだけでなく、足もしっかりグリップしてくれます。
一度、慣れてしまえば、簡単で他の結び方をすることすら億劫になります。
靴紐の結び方はここ

→ 私もシングルしかしません。
間違っても革靴に”オーバーラップ”はやめた方が良いです。アメリカンスタイルがいくら好きでも。合うのは革靴だとほんの一部だと思います。
ワークブーツ、レッドウィングのポストマン、アイレッドの金具が表側についている外羽根の靴等くらいです。
印象はかなりカジュアルになります。



48) シューケアは過ぎたるは及ばざるが如し
ミンクオイルは革に悪いというは誤解です。
ミンクオイルのつけ過ぎは靴に良くないだけです。ミンクオイルだけでなく、ケアのやり過ぎは靴にはよくないです。
ケアは適度に行えば、効果は長持ちします。これは靴のメンテナンスにおいての鉄則です。

→ 何となく、靴のケアは100時間に1回くらいでいいのかなと思います。1日10時間履いて、10日に1回。ローテーションを加味すると2,3ヶ月に1回。
それでどこか修理するタイミングでフルメンテナンスすれば十分なのかなと思います。



49) ソールとコバは歯ブラシでケア
ソールやウェルト(アッパーとソールを結びつけている部分)のケアには歯ブラシが役立ちます。特にスウェードの場合は。専用の道具は要りません。通常のシュークリームで磨けば、コバも整い、ソールも綺麗になります。

→ 確かにわざわざコバのメンテ用品は購入したくないですね。
メンテはあまり得意ではないので、定期的に修理屋さんにケアをお願いしてます。
ただ、レザーソールのスウェード靴はソールだけのケアをお願いできずにいました。
このくらいなら、自分でもできます。



50) 茶靴は汚れたら、染め直してリセット
明るい茶靴に染みや汚れができてしまったら、一段深い茶色か黒に染めて下さい。
真新しい靴に生まれ変わります。

→ 茶靴が汚れて染色したことはないですが、色が明るくなってきて、染め直したことは何度もあります。
ちゃんとした靴屋にお願いすれば本当に綺麗に仕上げてくれます。色落ちもほとんどしません。