靴について知っておくべきこと Part4 | お洒落と言われるより、センスあると思われたいミドル

靴について知っておくべきこと Part4

The Shoe Snobというブログの”Things to Know About Shoes”という記事が秀逸だったので、翻訳と私見を書きます。


31) スウェードケアに紙やすりも
深い色のスウェードのケアには目の細かい紙やすりも役立ちます。可能な限り細かい目が良いです。1,200番くらい。
ただ、ケアでやすりを使う際は強くこすらないで下さい。優しく当ててあげるだけで充分です。


→ 自分ではほとんどケアしません。
ケア用品話を揃えたり、ケアするのが億劫だからです。
なので定期的に修理屋さんでケア含めてメンテしています。
スウェードなら、日常のケアはブラッシングだけで大丈夫だと思います。ソール交換のタイミングで修理屋さんに(必要であれば)アッパーのケアもお願いしてます。
私のスウェードのケアの基本はブラッシング



32) サイズの好みは人それぞれ
サイジングの好みは人それぞれです(決まったルールはありません)。
しかもその好みは様々なことに左右されます。育った文化にも影響されます。
なので、Bespoke職人が3Dプリンターに置き換わることも難しいです。機械ではこうした人の好みまでは再現しきれません。
例え、足が同じサイズであっても、アメリカ人、フランス人、中国人では違うサイズの靴を選びます。


→ 以前も書きましたがその通りだと思います。Bespokeでさえ、サイズに好みが出ます。
また、育った文化という観点では、多分日本人は恐らく大きめを選び勝ちな気はします。小さい頃、多少成長しても使えるようにサイズを選ぶように刷り込まれるように思います。

ちなみに私は30歳を超えて、始めて自分の靴のサイズを知りました。中学生の頃に27cmという刷り込みがあり、ずっとそのサイズを履いてました。そのため、靴を履く際、足の指でインソールを噛むという癖がついてしまい、必要以上に足が疲れてました。
30歳超えて、銀座のスコッチグレインでサイズを測ったら25.5cmで、始めて足のサイズを正確に知りました。
その際、店員と相談して購入した靴もサイズ違いでした。縦幅は合っていましたが、ウィズが違いました。。
当時自分が購入した靴は、モデル的にかなりウィズが広く、1サイズくらい下の方が良かったのだと思います。
サイズを測って、フィッティングまで見ておいて、なぜその店員は誤ったサイズを進めたか、今でも理解できませんが。

モデルやブランドによってサイズは異なるので、必ず何足も試着してから購入します。

海外の靴のサイズはそこまで大きくずれないのですが、国産は。。。という感じです。
日本製って様々な分野で優れてるのに、何で靴では旧態依然としたままなのだろうかと思ってしまいます。

余談ですが、自分のサイズが25.5cmと分かった後、スニーカーも25.5cmを購入しましたが、足の爪が潰れました。。
スニーカーは自分のサイズに+1cmか+1.5cmがジャストサイズの目安だと知りました。



33) ローファーのサイジングにはご注意を
新しい靴のヒールは硬く、履いているとかかとが外れてしまうことがあります。
紐靴は紐のおかげで足を固定できますが、ローファーの場合、かかとのフィッティングはヒールの硬さにもろに影響されます。
ただ、これは初めだけです。徐々に(インソールの下にある)コルクが足の形状に変化し、ヒールも踵をグリップし始めます。
なので、初めのうちは我慢してください。間違ってもサイズを下げるなんてしないでください。


→ これまでそこまで不満に感じたことは私はないですが、ローファーのサイジングはプロのフィッターでも難しいと言いますよね。

大きな不満はなかったのですが、J.M.WESTONのSignature Loaferを購入した当初は、若干踵部分が緩い感じはしてました。
お店でサイジングして頂いたら、ジャストサイズは6.5Bでした。ただ、このサイズ日本には入って来ないとのことでした。なので、一番近しいサイズの6Cを購入しました。そのためか、気持ちヒールは緩い感じはしてました。まあ、ジャストサイズではないので、こんなもんかと思ってました。
ただ、何回か履くと踵の緩さも感じなくなりました。ヒールがアジャストしたのかなと思うようにします。
購入時点は踵のフィッティングに不安があったローファー



34) しぼ革は見た目より馴染みやすい
しぼ革は硬く厚そうに見えますが、実は一番柔らかく、馴染みやすい革です。

→ しぼ革、そんな印象ですかね。私には見た目も柔らく見えます。その印象が好んで履いてます。
John LobbのWilliamも、J.M.WESTONのGolfもしぼ革です。
ただ、この2足ははっきりいって革は硬いです。
この二足はしぼ革だけど硬い



35) 靴には適度な休息を
靴が多いほど、靴は長持ちします(当たり前ですが)。
ここではこんな当たり前のことを伝えたいのではありません。しっかり靴を休ませて下さい、というのがメッセージです。
例え、高価な靴でも毎日履けば2年で壊れてしまいます。
すぐに靴が壊れてしまうのは履き手の問題です。靴や靴屋の問題ではありません。
靴はダイヤモンドみたいな硬いものでできている訳ではありません。革でできています。


→ 1回履いたら2日休める、最低3足をローテーションさせるのは鉄則かと思います。
壊れたら買い換えたい方ならあまり気にしなくても良いですが。

ちなみに3足をローテーションさせてると、本当に靴は長持ちします。3足あれば、初めの3,4年は修理すら要らないと思います。
一方で1足を毎日履いたら1年も持たないと思います。
単純に計算しても、3足の方がコスパは良いと思います。
ちなみに長く履くというだけなら、3万円以上のグッドイヤー製法の靴で充分です。10年は持ちます。
コスパの観点だけだと、10万円以上の靴は不要です。10万円以上の靴はエイジングの美しさとブランドです(かくいう私もそう割り切ってます)。
3,4万円の靴をしっかりメンテしていれば、どんな人からも足元は見られたりしません。
(著名な経営者でも3,4万円の靴を履いる方はいます)
高い靴は、高い靴を履いている同士、”高い靴を履いてますね”、と思いたいだけのものです。

<コスパ重視でオシャレは気にしない方向け>
3足をローテーションするとしたら、下記がおススメです。
・黒の内羽根のキャップトゥ: 1足
・黒の外羽根のプレーントゥ: 2足
※3足ともラバーソール、3,4万円のグッドイヤー製法のもな
恐らく、靴は必要最低限で、という方は仕事着にもそこまでお金を割かない方と思います。
なので、ビジネススーツ、ネイビージャケット+グレーのスラックスくらいの仕事着かと思います。このくらいの仕事着の幅であれば、靴の選択肢もシンプルにしておいた方が良いです。
3足という限られた中では、その日の気分で靴を選ぶ等々までは考えられません(というか考えたくない方かと思います)。
フォーマルな場だけはキャップトゥが回るようにして、それ以外はプレーントゥで大丈夫です。どんなTPOでも対応できます。
逆にレザーソールも不要です。雨が続くと困りますし、ラバーソールの方が長持ちします。
茶靴も不要です。茶色ベルトを揃える必要があります。

上記はあくまで靴にはあまりお金を掛けず、必要最低限でという方向けです。
味気ないと思ったら、ローテーションを回しつつ、色々買い揃えてみて下さい。闇は深いです笑



36) エナメルやパテントはもう要らない
式典ではエナメル/パテントシューズを履くという時代は終わりました。
鏡面磨きされた内羽根のキャップトゥで十分です。もしくはスマートな外羽根のプレーントゥでも可です。綺麗に手入れされたブローグでも大丈夫です。


→ 何となくエナメルやパテントシューズは一生履かないだろうなと思ってました。
エナメルやパテントは昔は靴を守るための加工だったり、式典等のダンスで婦人のドレスを汚さないためだったりのために履いてました。
現代では、昔のように靴が汚れたり、ワックス等が他人の洋服を汚すことはまずないでしょう。
エナメルに至っては、ハイブランドやカジュアルブランドの靴でファッションとして使われてたりするので、格式があるものと思う人も少ないと思います。



37) シューツリーにもサイジングあり
シューツリーが靴に入りづらいのは、その靴に合っている証拠。靴に合ったシューツリーは靴を美しく保ってくれます。
逆を言うと、靴に入りやすいシューツリーはその靴には合っていません。そのため、もともとの美しい靴の形には戻してくれません。


→ 確かにBespokeで作った靴とシューツリーはそんな感じはします。入りづらいです。
専用のシューツリーがある靴も同じ。。
少なくとも専用のシューツリーは揃えようかなと思ったりしますが、安い買い物ではないので迷います。



38) ミンクオイルは極少量で
ミンクオイルは革に良いです。悪いのは使い方です。
使用する量が多過ぎる方が多いためにミンクオイルへも誤解が生まれます。
極少量を塗り込んでやれば、革に栄養が入り、良い状態が長続きします。


→ ミンクオイル、怖くて使えません。自分が使うと革がへなへなになってしまいそうで。
ただ、雨の日に履いている、J.M.WESTONのGolfやParabootのChambordには極たまにミンクオイルを使っても良いかなと思いました。
雨用のJ.M.WESTON Golf
雨用のParaboot Chambord



39) 良いスウェードは防水処理不要
良いスウェードに防水スプレーは不要です。スウェードは買った時の状態を長く保てるというのは事実です。
事実、スプレー等何も処理したことがないスウェードで大雨の中を歩いても、これまで雨の痕が残ったことはありません。
安いスウェードはスプレーは必要ですが、化学薬品は良い革には不要です

→ スウェードをケアする際はブラッシングして、スウェード用のスプレーを掛けてました。
スウェードの栄養だけでなく、防水にもなるというのが気になってました。



40) ヒドゥンチャネルには見た目上の欠点も
ヒドゥンチャネル(伏せ縫い)は、通常の出し縫いよりも美しいが欠点もあります。あくまで見た目上の欠点ですが。
伏せ縫いは、ソールを少し捲り上げてソールとウェルトを縫い合わせますが、その捲り上げた部分の強度が問題です。
捲り上げ部分は当然、薄くて弱いです。
そのため、捲り上げた部分がしっかり接着剤で留まっていなかったりすると、再度捲り上がってしまうリスクがあります。
砂利等の細かい石や水溜り等で捲り部分が弱くなって、縫い目が出てきてしまうことがあります。
ただ、これは見栄えの問題で、機能上悪いことは無いです。

→ この項目は何なんだ?結局、問題ないじゃないか。
当然、ヒドゥンチャネルにする場合、その部分が薄くなったりして縫い目が見えることもあるだろうとは思います。