「こんんちは」
玄関のとびらを開けてタイコさんとイクラちゃんが入ってきた。
「はーい。」
「あらイクラちゃん。いらっしゃい。今、タラちゃんはリカちゃんのところに遊びにいってるの。ごめんね。」
と、サザエは言いながらタイコさんとイクラちゃんを茶の間に通した。
しばらくするとイクラちゃんが、急にぐずりだした。
「ばーぶ」
イクラちゃんの機嫌が一向に直りそうもない。
「タラちゃんがいないと何を言っているかわからないわタラちゃんはなぜかイクラの言っていることがわかるのに。」
タイコさんが困ってオロオロしだした。
「ツウヤクコンニャク。」
と、高々にサザエもんは叫ぶと、エプロンのポケットから怪しいコンニャクを取り出した。
「それは、なに?。」
タイコさんが、不思議そうに尋ねた。
「これを食べさせるとイクラちゃんの言っていることがわかるの」
と言うとサザエもんは嫌がるイクラちゃんに小さくちぎったコンニャクを無理やり食べさせた。
するとイクラちゃんは、「こんなの食べさせやがって。」
と言い放ちぺっとツバを畳にはいた。
「口、ワルー。」
サザエもんは思ったが、それ以上にタイコさんは驚いて声もでなかった。
気を取り直して、サザエもんはイクラちゃんに質問した。
「イクラちゃん何をそんなに怒っているの?。」
するとイクラちゃんは、「この家は、客にお茶も出さないんかい。」
とまくしたててきた。
「ごめんなさい。イクラちゃんもお茶飲むの?。」
イクラに尋ねた。
「茶飲むわけないやろ、ジュース出さんかい。」
イクラちゃんはさらに怒った。
サザエもんは、「なぜ関西弁。」
と思ったが慌ててジュースをイクラちゃんに出した。
我に返ったタイコさんがイクラちゃんを叱った。
「イクラなんですその口の聞き方は。」
するとイクラちゃんは、
「ウルセーくそババ。」
とイクラちゃんが言った瞬間。
「バシッ。」
タイコは初めてイクラを軽くはたいた。
「エヘーン。」
イクラちゃんは急にいつものように泣き出した。
「ごめんねイクラ。」
タイコはあわててイクラをなだめた。
その時、サザエもんは聞いた。
舌をだしながら
「騙されやがって。」
と小さくつぶやくイクラちゃんの声を。
サザエもんはイクラちゃんの将来が心配になった。
と同時に世の中には、知らないほうがいいことがある事も知ったのであった。
おしまい