創作小説投下!
今日の記念といいますか…。
貴方と出逢った去年の冬。
一人雪の中で立っていて、その背中が何だか淋しそうだったのを、今でも覚えています。
貴方は私の方を振り返って、微笑みました。
その笑みが、今にも消えそうな程儚くて、悲しくて、守ってあげたいなと思いました。
多分その時から貴方に惹かれていたのでしょう。
一目惚れといっても過言ではないほど、貴方に強く惹かれました。
けど、貴方の名前も何も知らなくて、もう逢えないんだなと実感しました。
貴方と再会した春。
初め見たときは夢だと思いました。
もう逢えないと思ったのに、貴方と逢えてとても幸せでした。
初めは願いでしかなかった"貴方を幸せにしてあげたい"というものが"貴方を幸せにする"という目標に変わった瞬間でした。
貴方と付き合い始めた夏。
勇気を出して告白したら、貴方も同じ気持ちでこれいじょうもない幸福な気持ちでした。
初めは、ただもう一度だけでいいから逢えればいいと思っていたの。
けどね、再会してしまったらもっともっとと願ってしまっていたの。
恋は人を欲深くするって、初めて知りました。
それからの、私と貴方は沢山色々なところに行ったね。
何の変哲もない日常だったけど、貴方が居ただけで色褪せていた私の世界が、だんだん色付いていくようでした。
貴方と別れた秋。
本当は別れたくなかったの。
けど、貴方には大切なことがあり、遠恋は無理だと判断した貴方は私を思い別れました。
こんなにも一人が淋しくて、寒くて、悲しいことを初めて知りました。
一度触れてしまった温もりは、簡単に忘れることができないのです。
初めて、声が枯れるまで泣きました。
貴方のことを思うと悲しくて、切なくて、心にぽっかりと穴が空いたみたいで、何をしても喪失感はずっと消えなくて。
貴方以外、私の心の隙間を埋められるものは、何一つもないのです。
そして、今年の冬。
今、貴方と初めて逢った場所に来ています。
あの時はすぐ近くに貴方が居たのに、ここには私一人で。
嫌でも、貴方がいないことを実感しました。
ここには沢山の思い出がありすぎて、貴方を思い出してしまいます。
「梨華!」
私を呼ぶ聞きなれた声がして、振り返ってみるとそこにはずっと思い描いた人。
もう逢えないと思った貴方。
私の心の隙間を埋めてくれる、ただ一人の私の想い人。
私はもつれる足を懸命に動かしながら貴方の胸に飛び込んだ。
懐かしい匂い。貴方の優しい匂い。
「ただいま」
「おかえり」
貴方と出逢って色々なことを学びました。
貴方と出逢っていなかったら、幸福な毎日も、胸が張り裂けそうな日々も、感じることができなかったよ。
季節は廻りに廻ってく。
貴方と私を乗せて。
春も夏も秋も冬もこの先ずっと、貴方との未来を歩んでいく。
そして、「おかえり」
(貴方と紡ぐ私達の新しい未来)