金鎗将徐寧と従弟の金銭豹子湯隆の物語の続きをどうぞ。
その晩、徐寧はほかの旅人たちと一緒に、
四海客桟という宿屋に泊まることにした。
初秋の季節で、部屋には涼しい風が流れこんできたが、
徐寧は眠りにつけず、自分の部屋の扉の前に歩みよった。
すると、店の雇い人たちもまだ寝ていなかったらしく、
数人が集まって、なにか話しこんでいるのが聞こえてきた。
「獅子楼で乱闘騒ぎを起こされるとは、
王支配人もとんだ厄介ごとに巻き込まれたもんだ」
「鍛冶屋の親方父娘もあの弟子も、意外と腕が立っていたな」
「おれはよく知らんのだが、かれらは一体何の罪で捕まったんだ」
「梁山の手下だと言ってる連中もいたぞ。
それでさらに厳しく処罰されたようだ」
「鍛冶屋の弟子」、「梁山の手下」・・
気になるキーワードが次々と出てきました。
獅子楼の乱闘騒ぎは、行方不明になった湯隆と
関係があるのでしょうか。
この続きは、また次回で。