「民間 大水滸」 宋江が及時雨とよばれるようになったわけ  その7 | 水滸伝ざんまい

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中国四大名著の水滸伝について語るブログです。
原典メインのため、北方および幻想はありません。
悪しからずご了承ください。

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「この紙片、あなたはもう読んだのですか」
「ああ、読んだ。わしは今そのことについて考えておる」
 
宋江はその言葉を聞くと、すぐに父親の前に走り出て、
「わたしは大勢の人々を救いたいと思っています。ですから・・・」
と言いかけたが、
太公は、「黙っておれ!」と宋江の言葉をさえぎり、
顔をそむけて屋敷の外に出ていった。
 
宋江は孝行息子だったので、
父親が何も語らないのは、自分の考えに反対なせいだと思い、
心を痛めつつも、叔父とともに急いで太公の後を追いかけた。
 
 
干ばつだろうと洪水だろうと、
自分の息子をいけにえにしろと言われて、
素直に納得する親はいません。
太公の苦悩も大変なものでしょう。
この続きは、また次回で。
 
 
イラストは、叶雄画伯が描いた宋江です。
旧版水滸伝のタイトルロールでおなじみの、
戴郭邦先生の絵も好きですが、
こちらの好漢たちも渋くてカッコよくて、
甲乙つけがたいものがあります。
 
ちなみに右は呼延灼、左は郭盛です。