むさ苦しい林冲ばかりでは、ファンの方に申し訳ないので、
今回は、美化された林冲を描いてみました。
京劇の「野猪林」は、水滸伝の中でも、
最も有名なエピソードのひとつを題材にした演目です。
ウン十年前、自分が観劇した時は、
文字通り「野猪林」1場面だけで、2~30分ほどの上演でしたが、
林冲落草の物語を全て演じる、長編バージョンもあるようです。
歌舞伎でも、何場面もある長い芝居の中から、
観客に人気のある名場面だけを、抜粋して上演することがあります。
全場面を上演することを「通し」、
特定の場面だけを上演することを「見取り」と呼びます。
自分が観た「野猪林」は、見取りだったようです。