昨年2016年6月KADOKAWA書店さまよりお話を賜り
その9月発行の「男色大鑑ー無残編ー」へ1編、参加させていただいた事のご縁で
大尊敬の大竹直子先生が御声がけくださり
青山学院大学の染谷教授の「男色講義」を聴講させていただく誉にあずかり
さらに「男色大鑑コミカライズ」の解説を執筆された畑中先生ともご挨拶させていただいたり
西鶴研究会のシンポジウムを聴講させていただき
大竹先生とご一緒に登壇された憧れの九州男児先生にお目にかかれたり
染谷智幸教授・畑中千晶教授の共著
「男色を描く西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉」
勉誠出版
のトークイベントを聞きに伺ったり
生まれてきてよかった!お母さんありがとう!という夏を過ごしておりました
そして迎えた2017年秋・・・
男色を描く西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉
*リンクは外部web site 勉誠出版様の当該書籍ページに移動します。別窓が開きます
美しい・・・なんと美しい御本なのでしょうか・・・
ずしりと心地よい手に馴染む凝った紙質
凄まじくキャッチィなコピィ
「誰も彼もありがたい男色の道に入るのが遅すぎる!!」
の入った本の帯と
大竹先生の描かれた表紙絵の上村辰弥 と井原西鶴先生の着物の裏の色合わせ・・・
・・・たまりません
口絵は大竹先生がこのほど描き起こされたカットなのですが
これがまた!もう涼やかな美少年で、表紙を開けたとたん思わずため息が漏れました。
「男色大鑑」の「傘持てもぬるゝ身」の「長坂小倫」
こんな可愛い子が・・・>_<と切なくなったりも・・・
以前、染谷先生が教えてくださった、西鶴の挿絵の流血シーンにまつわるお話
「動脈と静脈からの血の吹き出し方の違い」も確認できる挿絵の数々!
さらに「タッジュ〜」も!
目次を開くと、一気に引き込まれて、早く読みたくてしようがなくなる
魅惑の小見出しの数々は上のリンクからそれらを確認していただけます*^^*
すでに2回読み、現在3周目に入っております
BLを描き始めてからというもの、「B/L」と「男/色・衆/道」と「ゲ/イ」
これらは絶対に異なるものであると思うのだけれど・・・なんとゆらぎの多い事象であるか・・・と、ぐるぐるしていまして・・・
ジブンがBLを描くようになったきっかけは、
「同性愛はごくごく当たりまえの恋愛の形だと思っていることを示したかったから」という
「LGBTQ」イシュ(ここひとまとめにするのもちっと違うと思いつつ)と紐付けされた物でした。
ですが、色々描いて、見ていくうちに、どうやら日本において「BL」はその役目を全く持ってこれっぽっちも果たしていないかもしれないことに気づき「おや?」っとなりました。
他の国がどうかというと、ジブンの知る数少ない海外(欧米)では
BLは単に絵柄のバリエーションだったり、「ゲ/イコミック」の1ジャンルでだったりして
リアルな同性同士の恋愛と切り離して考えるものでもなかった印象だった訳なのですが
「西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉」
さらりと書かれたこの角書き!!
日本だけに目を向けていたら、自分は「ゆらぎ」の部分を感じず
「BL」は「BL」!「LGBTQ」とかリアルな同性同士のあれこれとは一緒に語れるものでは無い
と言い切れてしまったかもしれません
「西鶴」の捉えられ方
「BL」の捉えられ方
所変われば千差万別・・・
畑中先生の書かれた「衝動のありか」・・・
そんな色々の正体を掴めたらいいなぁ・・・