時々、私のバスに乗って来られる、

高齢の男性客がいます。


年齢は、

そうだなぁ、70歳台後半くらいでしょうか。



いつも、気難しそうな顔をしていて、

降りる時にも一言も発せず、

運転士の方を一瞥することもなく、

シルバー定期券をサッとかざして降りて行かれます。


正直、あまりよい印象を受けなかったお客さんです。




ある雨の日☔️。




この方を含めて、3名のお客さんが乗っていました。



バスは、途中のK駅で停車。


発車時刻までは、まだ 1分間ほど ありました。



「K駅の発車時刻、◯時◯分まで、もうしばらくお待ちください。」



アナウンスを入れて間もなく、

この男性客が、運転席の方に歩いて来ました。


「電話かけてくる。1分かからないから。」


そういうと、雨の中を、

前扉から降りて行かれました。



運転席から見える位置にある建物の屋根下から、

男性の電話の声が聞こえてきます。


「……そう、今、バスに乗ってるから……


……いや、バスを降りて電話しているから、大丈夫だって。」



そんな会話が聞こえて来ました。


ご家族の方に、あと何分くらいで到着するのか、連絡をしたかったのでしょうか。



確かに、いつも、


バスの中での携帯電話の通話は、ご遠慮ください!


と案内しています。



それでも、この程度の短い連絡ならよかろうと、

車内で電話するお客さんも、

少なからずあります(特に、高齢者の方)。



こちらも、

大きな声での長い会話でなければ、

また、

車内が混雑しているのでなければ、

黙認しているのが実情。



メールを駆使できない高齢者の方は、

電話で話すしか手段がありません。


車内で電話の着信音が鳴り響いても、

とっさに音を止める方法が分からず、

仕方なく電話に出ている方もあります。



車内のマナーを守って欲しいのは山々ですが、

様々な事情を抱えている方々のことを考えると、

「少しくらいなら…」

と、お互い寛容になりたい部分でもあるのかなと。



そんな中、

雨にもかかわらず、わざわざバスを降り、

短い電話を車外で済ませたこのお客さん。



会話の内容からは、相手の方も、

「バスの中なのに、話しちゃダメでしょ!」

なんて、言ってくれていたのかもしれません。



当たり前と言えば当たり前なのでしょうが、


マナーをきちんと守ろうと

努力されているお客さんも

いるんだよなぁ☺️


と、改めて感心した、ひと時でした。




ちなみに、このお客さん。


1分間では電話が切れず、

お待ちしていたので発車が少し遅れましたが、

再度乗って来られた時は、

無言でした(笑)



それでも、この出来事以来、

以前より、

親しみを感じております!