初めて、夜間便のバスを運転しました。


自分が子供の頃、駅から自宅方面に帰るのに、21時30分頃のバスが最終便だった覚えがあるのですが、

今では1時間早い20時30分が最終です。

また、他地域で過ごした大学生の時には、23時台でもバスが走っていました。

乗降客の需要と供給に合わせて、夜間便は設定されるのでしょう。


さて、21時台に大型商業施設から駅までの便を運行した時の話です。

女子高校生らしき2人のお客さんが、後ろ扉から乗って来そうな様子を、ルームミラーで見ていました。

しかしながら、実際乗ったのはそのうち1人だけ。もう1人はバスの外で手を振っています。

(乗らない1人の子は、自転車で帰るのかな?)

と思っていると、いつの間にか、外にいた子がバスに乗り込み、運転席の横に立っています。


その子「○○先生ですか?」

私  「はい、そうですが。」

その子「△△□□□です!」

私  「ああ! 大きくなったねぇ!」


そうです、4年前に6年生を担任した時の教え子でした。もちろん、よく覚えています。立派な女子高校生になっていました。

バスに乗って来て、車内名札を見たのならともかく、外からチラッと顔を見ただけで、私が運転していることが、よく分かったものだと驚きました。

そうでした! あの頃から、バスの運転士になる"夢"を語っていた担任の話を、頭の奥底に眠らせてくれていたのでしょう。


とっさに気が利く返答ができず、小さい子に言うような台詞を返してしまったことに、少し後悔しました。お互いに手を振って、彼女はバスを見送ってくれました。


教員という仕事の良さのひとつは、たくさんの人に出会い、たくさんの人の人生に関わることだと思います。そして、教え子の成長した姿を見ることは、この上ない喜びです。


この先、今まで関わった教え子、保護者、同僚…何人の方を乗せるのでしょう。

また、声をかけてもらえることが、楽しみです!