教育訓練中の朝、特定の学校の児童、生徒さんたちを乗せる「スクールバス」に乗らせてもらいました。


小学生のスクールバスでは、見送りがてら、車外からこちらに向けてお辞儀をしてくださる保護者の方もありました。

そして、バス車内で児童が座れない時、6年生でしょうか、大きい子が無言で席を立ち、下級生に譲る姿が微笑ましかったです。


高校生では、きちんと挨拶をして乗り降りする生徒さんがいて、感心しました。

失礼な言い方で恐縮ですが、学校の名声や偏差値レベルには関係なく、どの学校にも礼儀正しい生徒さんは、数多くいます。


こちらも教員上がりですから、反応があろうがなかろうが、「おはようございます」「行ってらっしゃい」と声をかけたくなります。

それよりも先に挨拶してくれる生徒さんがいると、やはりうれしいです。


バスの乗車も、「お金を払っているんだから」「乗ってやっているんだ」と思われるのも当たり前の、世知辛い世の中です。

「ありがとうございました」と言ってもらえると、それだけで心が晴れやかになります。


各小中学校の生徒指導の項目には、ほぼ必ず「挨拶」があります。

小学校の学校評価会議(一年間の各学校の教育活動を自己評価する、先生方の話し合い)では、

「まだ、自分から進んでの挨拶ができない」

「よく知っている先生にしか挨拶ができない」

など、子供たちに、より高いレベルの挨拶を求める意見が必ず聞かれます。挨拶の重要性を感じている教員は多いです。


「挨拶ができる子を育てる」という、先生方の地道な指導が、大きくなった子供たちの中に、確かに刻まれている気がした1日でした。