1986年5月14日、A県の高校生、H・K君が自殺した。いじめを苦にしての自殺であった。2週間後、彼の通っていた高校の校舎の側壁にK・Y というイニシャルが浮かび上がり、そして、その翌日、今度は顔がしみのように滲み出てきた。それは自殺したK君の恨めしげな横顔であり、 そのイニシャルは、K君をいじめていたK・Yという少年のイニシャルだった。