経営相談・ビジネスコーチングの際、
人財育成・後継者育成について、
経営者の方と以下のような会話のやりとりをすることが、
よくあります。

===以下、会話のやりとり=================


経営者の方

「先生、社内で全然、人財が育たないんです。」

藤堂

「そのお話、もう少し詳しくお聞きしても良いですか?」

経営者の方

「はい。私も、もう良い年ですし、

 人が育つまで10年はかかる、なんて、良く聴いたりしますので、

 かなり、早い段階から、後継者の育成を意識してきました。

 そこで、有望な社員たちには、

 私の考えを伝えたり、具体的な場面ごとに色々教えてきました。

 しかし、結局、今日現在の時点で、

 私の代わりを任せられる人財はいないんです。」

藤堂

「そのように、お考えなのですね。

 いま、社長が心配しておられるのはどのようなことなのか、

 お聴きしても良いですか?」

経営者の方

「はい、私が現役でバリバリ働ける間は良いのですが、

 私ももう良い年ですので、ずっと働き続けることは不可能なので、

 もし、私が引退したら、

 若い社員さん達が路頭に迷うなんていうことになってしまったら、

 大変なので、なんとかしなければと思っているんです。」

藤堂

「そうですよね、仮に、社長が引退されても、

 残された社員さん達で

 会社をしっかりと継続させていきたいということですよね。

 ところで、さきほどおっしゃった、

 社長の代わりを任せられる人財というのは、

 具体的にどのようなことができる人財とお考えなのか、

 お聴きしてもよろしいですか?」

経営者の方

「はい、私が、いま、会社に来なくなっても、

 私に代わって会社の仕事を切り盛りができる人財です。」

 現場の営業も、人財の配置・育成や、仕事の割り振り、経理処理など、

 私がやっておりますので、これらを任せられる人財ですね。」

藤堂

「なるほど、現状は、業務の全般にわたって、

 社長が重要な役割を担っておられるのですね。

 すぐには無理としても、

 もう少し時間をかけて育成すれば、

 引き継げそうな人財はいらっしゃるのですか?」

経営者の方

「個別の業務ごとで分けてしまえば、

 それぞれできそうな人財がいてくれてはいるのですが、

 全部ができそうな人財はいないですね。」

藤堂

「なるほど、個別の業務にわけて、

 それぞれの業務に限定すれば、

 それぞれ引き継げそうな人財がいるということですね」

経営者の方

「はい、たしかに、言われてみれば、

 個別の業務に切り分ければ、

 引き継げる可能性があるかもしれないと思えてはきました。

 しかし、それだと、後継者といえるのか、

 社長と言えるのかというと、

 微妙な気がしますね。

 全部ができないと、不測の事態に困るかもしれませんし。」

藤堂

「たしかに、当然ながら、

 後継者の方が全ての業務を担当できるほうが良いことは、

 そのとおりですね。

 ちなみに、社長は、今のように、

会社の重要業務全般ができるようになるまで、

どれくらいの時間がかかったと思いますか?」

経営者の方

「うーん、そうですねぇ。

自分でも、ようやく最近

ほぼなんでもできるようになった気がするので、

少なくとも20年くらいはかかってるかもしれませんね」

藤堂

「なるほど、20年、すごいですね。

どうやって、そこまでの能力を

身につけられたと思いますか?」

経営者の方

「それはもう、若いときなんて、

社員も少なかったので、

今じゃあまり大きな声では言えませんが、

それこそ、徹夜の連続で

働くことも何度もありました。

正直、ものすごい辛かったですけど、

あの地獄の日々が今の私を支えている

と思うこともありますね」

藤堂

「なんと、徹夜の連続ですか。そうなのですね。

今の会社があるのはその頃のおかげ

なのかもしれないのですね。

そうしますと、では、どうすれば、

その社長の経験と同じ経験を

後継者の方にさせてあげられると思いますか?」

経営者の方

「うーん、それは難しいですねぇ。

あんな過酷なこと、今じゃあり得ないし、

体を壊してしまうかもしれないから、

そんなことは社員にはさせたくないですね。

社員には体を大切にしてほしいので。

うーん、そう考えると、

自分と同じ経験をさせて自分と同じことが

できるようになってもらうっていうのは、

難しそうだなと、思いました」

藤堂

「なるほど、そうなのですね。

たしかに、現状、すでに、長年、

 社長の代わりができる人財育成に取り組んだものの、

 難しかったという結果を踏まえると、

 少し取り組み方を変えてみるのも

 良いのかもしれませんね。

社長、一つ、私が色々な会社様の

ご相談にのらせていただいたり、

 会社様を見させていただいた中で、

感じた経験をお伝えしても良いですか?」

経営者の方

「はい、ぜひ、聞かせてください」

藤堂

「ありがとうございます。

 私がこれまでいろいろな会社様を見させていただいた中で

 感じていることは、

 初代の経営者の方、創業経営者の方で、

 「自分がやってきた仕事を任せられる人財が育たない」

 とおっしゃる経営者の方は、

 えてして、

 職人のような高度な技術も持ちながら、

 数字にも強く、マネジメントや心配りもできる、

 言ってしまえば天才のような方が多いように感じています。

 だからこそ、会社を起業して、経営を続けることができた、

 多くの会社は数年で消えてしまうのに、

 長年、経営を続けることができていて、

 後継者探しまでできている。

 他方で、会社に入社してくれた後継者人財は、

 当然ながら特別な才能があるとは限らず、

 また会社を経営した経験、

 社員さんに給料を支払う責任を負った経験、

 金融機関から借金をして返済した経験、

 ビジネスの最終責任を負う経験など、

 経験したことがあるとは限らない以上、

 社長の代わりができる可能性のほうが、

 少なくて当然なのではないかと。

 そう考えると、「次世代には次世代の戦い方がある」

 それは、天才肌の初代・創業者が一人でできたことを、 

 次世代メンバーが協力して、

 それぞれの強みを掛け合わせて、

 弱点を補い合って経営していく戦い方があるのではないかと感じています。」

経営者の方

「なるほどですね。

 自分は自分を天才とは全く思いませんが、

 会社経営は、社長の自分が一人で全部やるのが

 当たり前だと思っていましたし、

 それで死に物狂いでやってきました。

 たしかに、次世代メンバーはそういう経験なく、

 私と同じことをやろうと思っても、

 それは難しい気がしてきました。

 そうすると、たしかに、これまでとはやり方を変えてみても

 良いかもしれないというのは、納得です」

藤堂

「ありがとうございます。

 当然ながら、いま、何をするのが正解なのか、

 ということは神様にしかわかりませんので、

 全ては「やってみて改善・実験・試行錯誤してみる」

 だと思いますので、

 これからは、

 御社独自の、次世代の戦い方を、

 次世代メンバーと一緒に、

 考えてみても良いかもしれませんね」 

===以上、会話のやりとり=================

 人財育成・後継者育成に関する
経営相談・ビジネスコーチングの際は、

 上記のような会話のやりとりをすることが、
よくあります。
 
 これから、ますます変化の激しい時代が訪れる
と言われておりますので、
 
 よりいっそう、
「画一的な正解」は見つけることが難しいと思われ、

 会社様ごとにそれぞれ「答え」
を探し続けていく必要があるのかもしれないと
感じています。




引用元:よくある後継者育成のご相談:ブログ#293
「社員研修をしたいけれども、
なかなか時間が取れない・・・」

「人財育成をしたいけど、なかなか社員で集まれない・・・」

という方、企業様にオススメの教材です。
(ご自由にお配りいただいて結構です)

 使用方法は、
1:シートのQRの動画を見る

2:シートの質問項目を記入する

3:解説動画を見る

4:可能であれば受講者同士で意見交換したり、
  上司の方からポジティブコメントをもらう

という順番になります。

 今回の教材は、
仕事のミスを減らす大切さと、

他方で、勇気をもって報告すること等

がテーマとなっております。






引用元:仕事のミスの減少と勇気ある報告:ビジネスケーススタディシート・・・
「社員研修をしたいけれども、
なかなか時間が取れない・・・」

「人財育成をしたいけど、なかなか社員で集まれない・・・」

という方、企業様にオススメの教材です。
(ご自由にお配りいただいて結構です)

 使用方法は、
1:シートのQRの動画を見る

2:シートの質問項目を記入する

3:解説動画を見る

4:可能であれば受講者同士で意見交換したり、
  上司の方からポジティブコメントをもらう

という順番になります。

 今回の教材は、
チームワーク強化がテーマとなっております。






引用元:一人で悩まない:ビジネスケーススタディシート ブログ#290・・・
 5年前、弁護士活動をしていた中、突然、研修講師の活動をしようと思い立ち、ケーススタディ型の研修を開始して以来、ケーススタディ、紙芝居の脚本を作り始め、5年で何本作ったかな?と数えてみたら、105本作ってました。

 死ぬまでに1000本つくりたい、 できれば後世にも使ってもらえる作品をつくりたいと思います。

   以下、105本の内容です。  動画は、105番目の『残業代問題(労働時間・管理監督者・固定残業)』です

 (1)不当解雇(通常版)(2)不当解雇(問題社員版)(3)残業代問題(通常版)(4)残業代問題(固定残業)(5)パワハラ(誠昇会北本病院事件)(6)最近よくある労務相談例(7)モデル事件:電通事件(8)無期転換(9)成功事例モデル(寿栄会)(10)試用期間中の本採用拒否(11)採用内定取消し(12)契約書と債権回収(13)2人の社長と補助金(14)2人の社長と融資(15)管理監督者(16)個人情報保護法(17)労働者派遣法(18)時効・保証(改正民法)(19)代理権濫用(20)著作権問題(21)労災問題(22)不当解雇(悪い社長版)(23)高校生のアルバイト(残業代・深夜労働)(24)モデル事件:全農林警職法事件(公務員の労働基本権)(25)よくある民事裁判の誤解(26)メンタル問題(27)モデル事件:高知県観光事件(時間外手当)(28)モデル事件:神戸弘陵学園事件(試用期間・有期雇用)(29)紙芝居型講師とは?(30)大学生のアルバイト(退職・年休)(31)モデル事件:フジ興産事件(就業規則)(32)錯誤問題(改正民法)(33)債権譲渡(改正民法)(34)相続・事業承継問題(35)人不足・ミスマッチ採用(36)遺留分に関する民法特例(37)セクハラ問題(38)働き方改革のしわ寄せ(残業削減)(39)ノー残業デーの難しさ(40)あなたが上司ならどうする?(不熱心・情報共有問題版)(41)仕事のミスの減少と勇気ある報告(42)個性と人材育成(43)年5日の有給休暇の確実な取得(44)クイズ!給与の3倍稼いでトントン(45)よくあるお給料の天引きの誤解(46)指示・伝え方の違いと3人の上司(47)社長と社員の立場の違いによる貢献意識のズレ(48)売上と経費のバランス(49)強みを考えよう(50)心理的安全性(51)コーチングとティーチングの使い分け(52)とある士業の大失敗(53)とにかく試す(54)失敗に学ぶノート(55)朝礼暮改と変化へ対応(56)良い会議?悪い会議?(57)就業規則の周知義務(58)就業規則の不利益変更(59)就業規則の最低基準効(60)過半数代表者選出の有効性(61)ダラダラ社員とノー残業社員(62)賃金の一方的減額(63)人財育成と反発作用(64)目標管理(65)紙芝居型講師のビジョン(66)賃金の全額払いの原則(67)賞与・退職金問題(68)バイトテロ問題(69)偽装請負問題(70)賠償予定の禁止(71)ラーニングピラミッド(72)本音を聞く難しさ(73)一人で悩まない。(74)怒る?褒める?放置?(75)何を言うか・誰が言うか(76)先入観(77)トラブルの良し悪し(78)聴き方(79)言葉と本音の不一致(80)大企業VS中小企業(81)人と人は違って当たり前(82)あなたが社長ならどうする?(83)売上を分解すると?(84)紹介採用(85)後継者不在問題(86)仕事の配分のアンバランス(87)休日出勤と社員の温度差(88)ヒヤリハット!犯人探す?再発防ぐ?(89)お互いを知ってチームワークアップ(90)これってパワハラ?(91)多能職(92)一緒に失敗しよう(93)ビジョンを持つこと(94)クイズ目標数値を変えると?(95)一人ビジネスと会社経営   (96)計画実行の難しさ(97)部下育成に使えるMORSの法則(98)ハインリッヒの法則(99)人が増えると弱くなる!?リンゲルマン効果(100)失敗をどう活かすか?(101)有事に備えて(102)経営難に備えて(103)よくある破産の誤解(104)相続と生命保険(105)残業代問題(労働時間・管理監督者・固定残業)




引用元:5年で脚本105本作ってました ブログ#273