高齢や心身の障害によって、これまでの暮らしが継続できなくなることがあります。そこで、介護ではADLというワードを目にします。

 

ADLとは、activities of daily living、日常生活動作を指します。起きることや立ち上がること、食事をすることなど、誰もが行うであろう日常生活の動作です。

 

つまり、ADLが低下すれば、日常生活の何らかの動作が思うように行えなくなっています。そこで、介護でも低下したADLを回復させて、これまでの暮らしに戻すことを目標に掲げてサービスを提供していたのです。

 

 

 

 

現在でも、医学をはじめとして作業療法士や理学療法士の行うリハビリは、このADLの回復を行ないます。しかし、介護の視点で考えたときに、回復の余地があったとしても、本人が望まない生活リハビリに力を入れるよりも、満足度の向上を重んじるべきではないかと考えます。

 

そこで、ADLからQOLへと視点が変わります。QOLとは生活の質を指し、人間らしく幸福な暮らしを叶える介護を目標に定めます。

 

特に高齢者の場合、転倒などが原因で寝たきりになってしまうことが少なくありません。低下した筋力やもろくなった骨を踏まえると、無理をしたリハビリは負担も大きいのです。

 

 

 

 

本人が望まないほどの苦痛を伴うのであれば、何がなんでもリハビリを強要するよりも、もっと幸福な解決策が見つかるはずです。このあたりの考え方が取り入れられることで、介護と医療の役割も明確になったでしょう。

 

つまり、介護では、本人が望む生活をいっしょに実現していくことが大切です。