大御所脚本家・小山内美江子氏、旅立つ・・・ | VBCテレビブログ放送

大御所脚本家・小山内美江子氏、旅立つ・・・

「3年B組金八先生」シリーズ(TBS系/'79~'11年)の脚本で著名だった小山内美江子氏が去る5月2日、94歳で旅立たれました・・・。

近年はご高齢ということもあり施設暮らしだったらしいのですが、近年のヤワい作風とは一線を画した数々の骨太なドラマが想起されますね・・・。

「3年B組金八先生」のイメージがあまりにも強いのですが、当局的にはむしろハードアクションドラマの大家「キイハンター」(TBS系/'68~'73年)→「アイフル大作戦」(TBS系/'73~'74年)→「バーディー大作戦」(TBS系/'74~'75年)と続いた『TBS土曜9時アクションドラマ』枠でのご活躍が忘れられません。

当時、同枠を取り仕切っていた近藤照男プロデューサーらとも仲が良く、5年も続いた人気ドラマだった「キイハンター」では元々自由な作風だったこともあり、ミステリー路線、コメディー路線何でもござれ!な活躍ぶりでしたが、第189話「殺されに来た金色の眼の女」('71年11月13日放送)はサブタイトルが放送コードに引っ掛かったのか、後のリピート放送では"欠番扱い"に・・・。

「大作戦」シリーズでは、事実上のメインライターに。引き続き、ミステリー、コメディー系のエピソードの数々のシナリオを担当されましたが、後番組の「Gメン'75」(TBS系/'75~'82年)では第2話の「散歩する囚人護送車」('75年5月31日放送)のみ執筆し早々に降板!

「キイハンター」~「大作戦」シリーズの様な、ハードアクション・コメディー・ミステリー何でもアリ!の自由な作風だった路線から一転して警察官僚の暗部を突く硬質な作風が肌に合わなかったという。

唯一脚本を担当した第2話は、「キイハンター」ばりのハードアクションで後の「Gメン'75」の作風からはかなりかけ離れた展開でしたが、小山内美江子氏的にはこういったハードアクション路線の方が肌に合っていたのでしょう。


短期間('79年7月1日~9月4日)ではありましたが、「象印クイズ ヒントでピント」(テレビ朝日系/'79~'94年)の二代目女性軍キャプテンを務めていたことも・・・ご冥福をお祈り致します。






『筋書無し』の路線がお好きだったのでしょうね・・・となると、自由な作風でなくなった「Gメン'75」から降板したのも頷けます。/Copyright(c) Kamakura Shunjusha All Rights reserved.