BIG RUN | VBCテレビブログ放送

BIG RUN

「Gメン'75」(TBS系/'75~'82年)の小田切警視役等で人気を博した俳優・夏木陽介さんと共にパリ・ダカールラリーにも出場された篠塚建次郎さんが、去る3月18日に75歳で旅立たれてしまいました・・・。それを追悼すべく、今回はパリ・ダカールラリーをモチーフとしたラリーレースゲームを特集します。

今は無きジャレコのスーパーファミコン参入第1弾タイトルとして、'91年3月20日に8,700円(消費税別)でリリースされました。8メガビットカートリッジソフトでしたが、スーパーファミコンソフトとしても、本体同時リリースだった「F-ZERO」(任天堂)に次ぐレースゲームともなりました。

モトをたどればアーケードゲームとして'89年12月にデビューしたゲームを移植したものでしたが、スーパーファミコン版はゲーム開始前にスポンサー企業を選定したりするといった、マネジメント要素が取り入れられたのが最大の特徴!

PIONEER(パイオニア)・NICHELIN(ミシュラン)・CITIZUN(シチズン)・NOBIL(モービル)・JALECO(ジャレコ)・FROM B(フロムエー)・SOMY(ソニー)・CHELL(シェル)等のスポンサー企業によって、資金力や手持ちのパーツ数や自車の走行距離等に差があったりするので、ゲーム開始前のスポンサーの選択次第でゲームそのものの難易度が激変しました。

また、ラリーをする上で欠かせないナビゲーターや自車を修理するサポートチームやメカニックも雇わなければならず、ただ単に早く走るだけではなく"アタマ"を使う部分もありました。

ゲームは3D視点で実際のパリ・ダカールラリーに沿ったステージ進行でしたが、3D処理の書き換えがガクガクで、遠くにあった障害物が突如、目の前に現れる等、制作者側もまだスーパーファミコンの性能をよく熟知していなかったであろう状況下で制作していたのが痛感させられます。

アーケード版のウリでもあった"クラクション"機能(ジャマな敵車を排除する)が殆ど意味をなさなかったのも、問題でした。クラクションを鳴らしても、誰も車をコース端に寄せてくれないもの!しかも、クラクションそのものも音程を外す事があり、ゲームバランスが総じて不安定でした・・・。

ただ、スーパーファミコンならではの美しいグラフィックやサウンドだけは特筆モノ!・・・という
部分は、PCエンジン初期の迷作ラリーレースゲーム「ビクトリーラン」(発売元・ハドソン)とも合致するんですけどね・・・。

その「ビクトリーラン」同様、プレイヤーが運転するラリーカー(ポルシェ959)は、タイヤやブレーキやサスペンションといった各種パーツが"消耗"するので、ステージクリアー後に適宜、消耗したパーツを取り換えるなりしていかないと、次のレース中にパーツが完全消耗して自走出来なくなると大幅なタイムロスになってしまい、イコールゲームオーバーに直結します。


当局的には好きなゲームでしたが、知る人ぞ知る『スーパーファミコンを代表するクソゲー』のようで・・・。





スーパーファミコンならではの美しいグラフィックとサウンド"だけ"は高評価なのですが・・・。/(C) CITY CONNECTION