名脇役・寺田農さん、旅立つ・・・ | VBCテレビブログ放送

名脇役・寺田農さん、旅立つ・・・

"悪役コーナー"でも取り上げたことがありましたが、名脇役として長きに渡りご活躍され続けた名優・寺田農さんが81歳で旅立たれてしまいました・・・。

文学座からデビューし、東宝系"青春学園ドラマ"の「青春とはなんだ」(日本テレビ系/'65~'66年)で、夏木陽介さん演じる野々村健介先生らと、何かとぶつかる不良生徒・橘公夫役でブレイク!

その後、数々の特撮ドラマ等でも異彩を放ち続けましたが、当局的にはやはり「Gメン'75」(TBS系/'75~'82年)における"名悪役"ぶりが忘れられません!

第1話「エアポート捜査線」では、『殆ど喋らない』ヒットマン役を怪演!モノレールをジャックして原田大二郎さん演じる関屋警部補のフィアンセ(演・田中真理)を射殺し、最後にようやく一言喋るのですが、その直後に"悪徳刑事役"だった川地民夫さんに撃ち殺されるという・・・。

以後、個性的な悪役での出演が続き、特に"悪徳刑事"役で妙味を如何なく発揮!岡本富士太さん演じる津坂刑事と激しくやり合う同僚刑事役だった第84話「三本指の刑事」では"カルネアデスの板"を引き合いに出し刑法第37条をテーマにした、今時のドラマでは考えられない様な硬派かつストイックなエピソードでも名演ぶりを発揮されたのが忘れられません!

近年も、新聞の折り込みチラシにて『名優が演じる朗読劇』のCD通販でもお馴染みでした。晩年は、悪役よりも渋みのある役柄がハマっておりました。


また一人、昭和の名優が旅立ってしまいました・・・本当に残念でなりません。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。






「Gメン'75」第1話より。数々の名悪役ぶりが忘れられません。/(C)東映