奇蹟・鬼籍の名俳優~小林桂樹 | VBCテレビブログ放送

奇蹟・鬼籍の名俳優~小林桂樹

当局がリスペクトしている俳優を語るシリーズ。

東宝喜劇映画の雄だった「社長シリーズ」('56~'71年)で、主に社長役の森繁久彌さんに仕える秘書役を好演されたのが特に印象に残っております。アバウトかつお調子者の"森繁社長"に対して、生真面目過ぎてやや融通の利かない秘書役という対比ぶりが面白かったですね。

ただ、'70年代以降は次第にコメディー系の役柄から一転して重厚な役柄がメインになっていきました。

映画・テレビドラマで人気を博した「日本沈没」(東宝系/'73年)(TBS系/'74~'75年)では、田所博士役を好演!気難しい、いかにも学者肌な博士役がハマりました。

当局的にもう一つ印象的だったのが、「ゴジラ」(東宝系/'84年)の三田村首相役!かなり重厚な役柄で、「社長シリーズ」の秘書役等とは真逆の印象を受けました。

『日本のボス』だった丹波哲郎さんが、収録に"遅刻"してくることが多かったことから"説教"したこともあったらしい・・・。

その反面、夏木陽介さん曰く、小林桂樹さんはサラリーマン映画が自身の出世作と自負し、普段は洋物のタバコを吸うものの人前では国産の"ハイライト"を吸ったり、車も国産車にしか乗らないといった庶民的なイメージを守ろうとしていた上、ある共演作で理由なく1時間待たされた際に夏木陽介さんは怒って帰ってしまったものの小林桂樹さんは残っていたといい、周囲に気を遣う人物であったという。


演じられた役柄同様、生真面目なお方だったんでしょうね・・・近年の俳優さんには居ないタイプだと思います。






晩年は「牟田刑事官事件ファイルシリーズ」(テレビ朝日系/'83~'07年)をはじめ、重厚な役柄が多かった小林桂樹さん。/Copyright (C)TOHO CO.,LTD.All Rights Reserved.