ローカル番組に"全国区"のタレント起用は是か非か? | VBCテレビブログ放送

ローカル番組に"全国区"のタレント起用は是か非か?

当地のAKT秋田テレビ(フジテレビ系)にて、去る3月8日(金)午後7時から「秋田ラーメン総選挙 外伝・どんぶりの奥。」なるローカル番組が放送されました。

毎年恒例のラーメン特番で、ゴールデン帯では秋田県内の民放3局では唯一、年に一度のペースで定期的に放送され続けているラーメン特番です。"ラーメン大国"の隣県の山形県の民放局に比べると控えめな放送のように思いますが、番組タイトルに「総選挙」と銘打っているとおり本来は視聴者投票による秋田県内の人気ラーメン店をランキング形式で紹介する番組でした。

しかし、'23年からは「外伝」と銘打ちランキング形式を取り止めて、秋田県内の人気ラーメン店の"こだわり"のメニュー等を"全国区"のお笑いタレントが紹介するという形式で放送され続けております。

'23年はオードリー春日俊彰さんほかが出演し、'24年はケンドーコバヤシさんと、しずる村上純さんが出演されたのですが、春日俊彰さんは収録に遅刻してきた上、彼の芸風なのでしょうがかなり横柄な態度に終始し、AKT秋田テレビの竹島知郁アナウンサーが"かなり気を遣って"接していたのが印象的でした・・・。

ケンドーコバヤシさんらは横柄な態度ではありませんでしたが、'23年12月15日にABS秋田放送(日本テレビ系)にて金曜午後7時台のローカルセールス枠で放送された「テレビ×アプリ×謎解き『わ!の秘密を守れ!!』」でも"謎の怪人"役で出演したスギちゃんも番組収録に"遅刻"してきたそうで"全国区"の芸能人からすれば地方局での仕事はアグラをかきやすいと言いますか、ナメてかかるのでしょうか?

こういった態度は、観ていて非常に不快ですね。『どうせ田舎の放送局だから』と言わんばかりなのでしょうが、視聴者側にはそのタレントの評価が下がるだけだと思います。

AKT秋田テレビのラーメン特番は、スタジオ内の"進行役"としてローカルタレントのシャバ駄馬男さんと相場詩織さんも出られておりましたが、むしろ秋田県内のラーメン屋のレポートならば"勝手知ったる"地元のローカルタレントにお任せした方が余計なギャラも発生せず良かったのではないか?と感じました。

この手のローカルグルメ特番はほうぼうの地方局でも散見され、近年は視聴エリア外での需要をもみ込み"YouTube"等での無料配信も行われたりしますが、確かに"全国区"のタレントを起用すれば視聴エリア外での需要も期待出来ますが、費用対効果を思うと果たして適宜なのかどうか?"全国区"であればある程、ギャラは高くなります。

視聴エリア外で地方発のローカル特番が視聴出来る様になれば、出演タレントのコアなファンは喜んで視聴されるでしょうが、そうでないと全く視聴しないでしょう。例えば、東京都在住の視聴者が離れた高知県のローカルグルメ特番を喜んで観たがるでしょうか?また、真逆の事も指摘出来ます。

近年、特に生帯ワイドショー内で都心のグルメスポットの紹介が盛んですが、多くの地方在住者にとってはピンと来ません。むしろヘタすると、若年層の地方離れ→地方の衰退化に益々拍車が掛かりかねない展開です。

全国ネット番組内における都心のグルメスポットのゴリ推しも問題ですが、"地方局発のローカル番組"で、"全国区"のタレントを起用する必要があるのかどうか?


確かに"華"はありますが、事前知識も無くいきなり地方入りして番組収録に臨むタレントもおり、地元民にとっては『常識』の事が全く分からずに逆に番組進行に水を差すケースもあると思います。こうなると、むしろローカル番組の"質"が低下してしまうのではないでしょうか。






AKT秋田テレビにて放送された「秋田ラーメン総選挙 外伝・どんぶりの奥。」より。ケンドーコバヤシさんらは、春日俊彰さんよりは高圧的な態度で無かったのが救いでしたが・・・。/Copyright (C) AKITA TELEVISION CO., LTD. All Rights Reserved.