育成選手、実は育成しきれていない説 | VBCテレビブログ放送

育成選手、実は育成しきれていない説

プロ野球の春季キャンプも花盛り!毎年、『この時期だけは』期待を抱かせる選手の台頭にファンは胸を躍らせる向きもありますが、育成契約選手は支配下選手登録を目指して更に奮闘していることとは思います。

しかし、育成契約選手ってまともにモノになった選手って割と数限られますね・・・。

過去には千賀滉大投手(現・メッツ)や山口鉄也投手(元・巨人)等の成功例もありましたが、大成功例は全ての育成契約選手の1割程度なのではないでしょうか。

特に巨人やソフトバンクの様に、育成契約選手を大量に獲得しても入団から僅か1年足らずで早々に戦力外通告を受けて退団を余儀なくされた選手も数多いです。

昨年度だと、高卒から独立リーグ(BCL群馬)入りして21歳でオリックスと育成契約を結んで入団した西濱勇星投手が入団僅か1年で戦力外通告を受けて退団。昨季の二軍での成績は僅か3試合の登板で防御率9.00・・・育成しきる前にクビでは、何の為の育成契約だったのか?

他球団を戦力外となり辛うじて育成契約としてクビの皮一枚繋がった選手も前途多難で、去年は'22年限りでDeNAを戦力外となった三上朋也投手が巨人に育成契約として拾われ、'23シーズン半ばに支配下選手登録昇格し一軍登板も打ち込まれ、移籍僅か1年で再び戦力外通告を受けてしまいました。

また、肘や肩の手術等から一軍出場の見込みが難しい選手を"育成契約"して様子を見るというケースも多く見受けられます。こうなると、"育成契約"というよりは"リハビリ契約"になると思います。それでも復帰までに至らず、やっぱり戦力外通告を受けた選手も。

せっかく育成契約から支配下選手に昇格も、『そこからのレベルアップ』が無いと捉えられ、戦力外通告を受けた選手も居ますね・・・昨季だと、佐野如一外野手(オリックス)、佐藤奨真投手(ロッテ)、中熊大智捕手、齊藤誠人捕手(西武)、松本友内野手(ヤクルト)等か。


もう少し"育成"という言葉に即した、長い目で見た選手育成をしていかないとタダでさえ野球人口が減少傾向にある中、そのうちドラフト指名予定の選手らから育成契約が総じて拒否されてしまいかねない状況に陥ってしまうのではないでしょうか。






'23年限りでヤクルトを戦力外となった松本友内野手。せっかく育成契約から支配下選手登録されるも、そこからの上積みが無かった・・・今後は警察官を目指すという。/(C)2015 - 2024 Tokyo Yakult Swallows Baseball Club.