テレビ朝日、今春より深夜帯に『シン』時代劇枠設置 | VBCテレビブログ放送

テレビ朝日、今春より深夜帯に『シン』時代劇枠設置

テレビ朝日は'24年春の番組改編で、水曜深夜のエンタメゾーン「スーパーバラバラ大作戦」枠に新たなドラマ枠を開設することを発表。現在バラエティー番組「チョコプランナー」を放送中の水曜深夜0時15分~0時45分の枠(関東ローカル)で、テレビ朝日と東映が総力を結集し、ニュースタイルの歴史エンターテインメント「シン・時代劇」枠を設け、第1作品としてマンガ界の巨匠・手塚治虫先生の隠れた名作「新選組」('63年)を実写化した、「君とゆきて咲く~新選組青春録~」という題で放送するという。

NET時代から深い関係のある東映の協力の下、ドラマ撮影は“時代劇の聖地”として知られる京都・太秦の東映京都撮影所で実施。時代劇ファンをも唸らせる様な本格的な作品を目指す一方で『斬新な殺陣』や『流麗な剣舞』など、これまでの時代劇にはない要素を取り入れ、新時代の“シン・時代劇”と銘打つという。

現時点('24年1月19日)では詳しいキャストは発表されていないものの、今作のメインキャストは全て男性でネクストブレーク必至の次世代キャストを揃え、丘十郎と大作を取り巻く仲間の一人を演じるメインキャストをオーディションで選出。

オーディションの模様は、同局系の視聴者参加型バラエティー「お願い!ランキング presentsそだてれび」(月~木24:45~)内で毎週火曜深夜に放送中。審査員であり、応募者達の演技指導は声優であり舞台演出家としても活躍する三ツ矢雄二さんが担当。

尚、現在水曜深夜0時15分から放送中の「チョコプランナー」は、4月から毎週日曜午後11時55分の枠に移動するという。

深夜帯の時代劇というと、'12年1~3月に掛けてテレビ東京系にて放送された「逃亡者 おりん2」を想起させますね。前作('06~'07年)は金曜午後8時からのゴールデン帯での放送でしたが、「2」は火曜深夜1時30分からの30分尺での放送を余儀なくされるも全国27局ネットの大所帯だったのが印象的だったのですが、「シン・時代劇」枠はどうなるか?

現状の「チョコプランナー」は未ネットのテレビ朝日系列局もあり、地方系列局の動向が注目されます。

テレビ朝日そのものは関東ローカルですが、平日早朝4時から「おはよう時代劇」なる帯時代劇枠が長きに渡って放送され続けており、意外にも視聴率が良いということからの"深夜帯の時代劇枠"開拓という動きに繋がったのかとも思われます。

『時代劇冬の時代』の最中、新たな時代劇枠を設けるのはあっぱれ!だと思います。若い視聴者が新しく時代劇の魅力に気付き新たなファン層の開拓に繋がる可能性も抱く上、俳優や制作スタッフにとってはスキルレベルアップに繋がる絶好の機会になるでしょう。

時代劇って、現代劇よりも制作するのが難しいんですよね。衣装の着付け、カツラの被り方、わらじの履き方、殺陣、ちょっとでも誤りがあればすぐ見抜かれてしまいます。かつて数多くの時代劇に出演された西郷輝彦さんも生前『京都(太秦)では何事も真面目にちゃんとやらないと駄目』と仰っていた程の"聖地"であり、それは確実に俳優や裏方のレベルアップにも繋がるでしょう。

とかく深夜ドラマは飲み食い絡みのお手軽に作られた軽妙な作風ばかりで、俳優の演技力向上に繋がる要素があまり感じられない様な作品もあるだけに、時代劇がごく一部の地方局や独立UHF局やBS・CS波の穴埋め編成だけに留まらない『新たなムーブメント』に期待したいものです。


ただ、何でもカンでも「シン」呼ばわりするのは喝!ですけどね。庵野秀明監督じゃないんですから。






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