メガCDラジカセ CSD-GM1を語る | VBCテレビブログ放送

メガCDラジカセ CSD-GM1を語る

今回は、大変珍しいレアゲーム機本体を特集!

かつて、ソニーの系列会社だったアイワから'94年9月1日・・・'94年当時、パナソニックから鳴り物入りで売り出された3DOを皮切りに始まった32ビットCD-ROMゲーム機こと"次世代機"の規格争いでテレビゲーム機市場が空前の盛り上がりを見せていた時期に、セガの"16ビット機"のメガドライブとの互換機である"CSD-GM1"が45,000円(消費税別)で発売されました。

当時のアイワはソニーの系列会社だった訳ですが、ソニーからは32ビットCD-ROMゲーム機のプレイステーションの発売が直前に迫っていた矢先にアイワからは、ソニーのライバルメーカーになりつつあったセガの"旧世代"のゲーム機を出すという、何ともズレたアクションがあったのが特徴的でした。

ソニーに対するイヤガラセとまではいかなかったのでしょうが、天下のソニーに対するささやかな抵抗だったのでしょうか。

CSD-GM1(愛称無し)は、当時出回っていたCDラジカセにメガドライブの機能を加えたもので、メガドライブカートリッジスロットが本体の底面部に設置されておりました。この部分のみ取り外す事も可能です。(あまり意味は無さそうですが)

CDラジカセの部分とメガドライブカートリッジスロットの部分は、本体背面部のケーブルで繋げないとメガドライブソフトのプレイが出来ません・・・。

メガCDソフトは音楽CD同様、CDトレイにセットすることでプレイ可能ですが、メガアダプターやスーパー32Xといった外部周辺機器の接続がかなり困難でした。全く接続出来ない訳ではないものの、本体を傾けなければならなかったりして、本来のプレイ環境とは違った状況にしなければならなかったのが痛かった!

最大のネックはCD・カセットテープ・AM/FMラジオと、標準的なCDラジカセ機能を兼ね備えながら、"音"がすこぶる悪かったという・・・。また、本体標準のコントロールパッドが、何故か"初代メガドライブ"同様、3Bボタンだったこと。当時出回っていた"メガドライブ2本体"(発売元・セガ)に標準搭載されていたコントローラーは、格闘アクションゲームのプレイに適した6Bボタンコントロールパッドだっただけに、これは喝!でした。

標準的なCDラジカセにメガドライブの機能をプラスしたのでお値段も当然、通常のCDラジカセよりも大幅に高くなってしまったのも問題でした。セガサターンやプレイステーションの発売直前に、日本国内では任天堂のファミコン/スーパーファミコンの後塵を拝していた旧世代機の互換機を高価格で売り出されても、誰も見向きもしなかったのは言うまでもありません。


元々当時のアイワの家電製品は、海外製造だったせいか品質がイマ一つだったものが多く、『質よりアイディア勝負』という印象が強かったんですよねぇ・・・当局も家電量販店で何度か拝みましたが、流石に手が出ませんでした。今だったら欲しいですが、モノ凄いプレミア価格が付いてしまっているので、とても手が出ません・・・。






ラジカセ機能のあるメガドライブ本体となったアイワCSD-GM1。もう2年、発売が早ければ・・・。ラジカセ機能付きのテレビゲーム機としては、今でも唯一の存在です。/(C)AIWA CO.,LTD. 2017