奇蹟・鬼籍の名俳優~奥村公延 | VBCテレビブログ放送

奇蹟・鬼籍の名俳優~奥村公延

当局がリスペクトしている俳優を語るシリーズ。

ご当地(秋田県)出身俳優ですが、地元では殆どと言って良い程、取り上げられる事はありません。既に旅立たれてから12年も経つこともありますが・・・。

アクの強くない『小市民』的な役が十八番でしたが、当局的には日雇い労働者やルンペン(浮浪者)役がハマっていたと思います。あとは、マンションやアパートの管理人役とか。雰囲気的に、低所得者層の役柄がお似合いでした。

刑事ドラマでは凶悪犯役よりも、たまたま事件を目撃した小市民とかそれこそ管理人役とか。番組的には重要な役柄ではないものの、後々のストーリーのカギを握る重要なポイントになるキャラクターだったり・・・。

露出度は割と高かったと思います。

カッコ良かった、いわゆるヒーロー・ハンサム的な役柄は無かったのですが、どことなく味わい深かったと言いますか、『今回も出ていたか』と感じられる俳優さんでした。こういった俳優さんも、近年は少数になりつつあるのが残念です。

スマートかつカッコいい俳優ばかりがもてはやされるようになっている今のテレビ界では、こういった社会の底辺を体現されたかの様な役者はなかなか台頭しにくいのかもしれません。上っ面、裕福になった様な印象の現代社会ですが、その実、生活困窮者は多く去勢を張って生きている人々も多いのが現代社会なんですよねぇ。

'84年公開の映画「お葬式」(伊丹十三監督)で『日本一の死体役』と絶賛されたという。そういった雰囲気の役柄も、似合いそうでしたね。

アノ大滝秀治さんとは、将棋仲間だったというのもシブい間柄です。


秋田県人らしい、どことなく朴訥とした良い意味で『田舎者臭さ』をも体現された稀有な俳優さんでした。






(写真左)意外にも?低年齢層向けの特撮ドラマに出られたことも・・・。(写真は「うたう!大龍宮城」)/(C)石森プロ・東映