『古畑任三郎』殉職す!～田村正和さん、旅立つ・・・

「古畑任三郎」シリーズ(フジテレビ系/'94～'06年)をはじめ、数多くのテレビドラマに出演された大御所俳優・田村正和さんが4月3日に旅立たれていたことが判明しました・・・(享年77)。

旅立たれてから既に1ヶ月半以上も経過したこの時期になっての判明は、『極力プライベートを明かさない』という田村さんの思いが強く働いたのかもしれませんが、ストイックなまでの『プロの俳優』がまた一人、旅立たれてしまいました・・・。

こういった俳優は、益々少数になりました。今や俳優も『仕事は選んでいられない』とはがりに低俗なバラエティー番組で『大口開けて飲み食いするシーン』が多く散見されるようになってしまいましたが、田村さんはまず『人前で飲み食いするさま』は基本、見せない様にされていたのではないでしょうか。

今の日本の俳優では数少ない"ダンディーさ"を感じさせる方でした。『プロの中のプロの俳優』だったので、シリアスな二枚目からちょっとネジの緩んだ三枚目風もピッタリとハマりました。当然、現代劇から時代劇に至るまで・・・。

雰囲気からして既に"完成"されていたという、モノスゴいお方でした。生前、インタビューで『自らこういう役がやりたいと要望するのではなく、スタッフにこういう役をやらせたいと言われる役者でいたい』と語られていたそうですが、まさにその通りの仕事の受け方でもあったと思います。

ただ、近年は田村さんの存在感・雰囲気が存分に活かしきれる様な『ホンモノのドラマ』が激減してしまったので、自然と露出度が減少傾向になってしまったのは残念でした・・・だって田村さんに「逃げ恥」だの「私の家政婦ナギサさん」の様なカルいドラマは不釣り合いでしょ?もっとも、田村さんご自身も仕事を受け付けなかった部分もあったのかもしれませんが・・・。

当局的には、やはり「古畑任三郎」シリーズですがつい最近もフジテレビ(関東ローカル)で平日夕方に再放送されたところ、全局トップの高視聴率だったという。藤田まことさん(故人)も、『もっと過去の映像資産を活かすべき』等とインタビューに答えていたので、視聴率不振に苛まれ続ける現状のフジテレビならば、もっと再放送されても良いのでは?


今頃、大霊界で『ン～フフフ、大霊界というと丹波哲郎さんのイメージしかありませんでしたけど、来てみると案外居心地がいいですねぇ～。』等と"古畑節"で唸られているのかも?こちらの世界ではイメージの維持にだいぶご苦労されたのかもしれませんが、今はまずごゆっくりとリラックスされて下さい・・・ご冥福を心よりお祈り申し上げます。






「古畑任三郎」より。リメイクの噂もあるようですが、田村さんでないと有り得ないな・・・。尚、「古畑任三郎」を観た後に「ニューヨーク恋物語」とか観ると、ちょっとビックリします。/(C)Fuji Television Network, inc. All rights reserved.