『幻のライトバン』いすゞジェミネットを語る | VBCテレビブログ放送

『幻のライトバン』いすゞジェミネットを語る

今ではトラック・バス専用メーカーとなっているいすゞ自動車ですが、かつては小型車も製造・販売していた時代がありました。

しかし他メーカーよりは生産力が低かったのか、他メーカーが製造していた車をいすゞブランドで販売するという、いわゆる"OEM生産"という体裁の車もありました。

その中でも、'86年6月に販売開始されたものの僅か2年3ヶ月足らずで消滅してしまったという『幻の小型ライトバン』いすゞジェミネットを語ります。

'80年代半ばのいすゞは、トラック・バスのみならず乗用車も生産・販売しておりましたが、商業用の小型のライトバンは『国産車初の6ライトウインドーによる4ドアセダン』となったフローリアンのバンタイプ」"フローリアンバン"が'83年4月をもって販売終了し、小型車のライトバンが不在の状態となっておりました。

その状態を解消すべく、当時のいすゞはスズキ自動車に助け船を求め、結果出てきたのが『スズキ初の普通車』だった2BOXカー"カルタス"のバンのOEM生産車・"いすゞジェミネット"でした。

車名が、当時のいすゞの主力車だった"ジェミニ"を想起させました。

カルタスバンとの相違点はフロントグリルがボディカラーと同色になった事と、"いすゞ"のロゴマークが付いたのと、ブレーキブースターが標準装着されていた事!それ以外は全て"カルタスバン"と同一でした。

エンジンも"カルタスバン"同様、1,000ccのG10型。変速シフトは4速MTのみというシンプルなものでした。

"穴埋め"的な位置付けだったのはミエミエで、いすゞそのものも売り込みに熱心でもなく、テレビコマーシャル等の目立った販促は殆ど見受けられず『乗っているのはいすゞ関係者のみ』という感じでした。


僅か2年3ヶ月足らずで"ジェミネットII"なる後継車種(スバルレオーネ エステートバンのOEM生産車)が出てしまい、初代"ジェミネット"は極めて短命な寿命に終わってしまったという。3DOと同じ寿命でした・・・。知っていれば、かなりのツウ!






元ネタの"スズキカルタスバン"もセールス的には不発だったので、"いすゞジェミネット"は更に弱かった・・・。/Copyright(C) ISUZU MOTORS LIMITED