地震でもレギュラー番組の放送消化が是か非か? | VBCテレビブログ放送

地震でもレギュラー番組の放送消化が是か非か?

一昨日(2月13日)午後11時8分頃、福島県沖を震源としたM7.3の地震が発生し最大震度6強という、夜間の地震としては'16年に発生した熊本地震を想起させる巨大地震に飛び起きた方も多かったのではないでしょうか?

北海道~東北~首都圏~中京圏に至る幅広い地域で揺れが観測されました。当地は震度4でしたが、夜の地震は昼間の地震よりもより揺れを強く感じます。ましてや揺れの時間も長く、広範囲に渡って停電や断水といったライフラインにも影響が生じた上、交通機関にも影響が及び時間が経つにつれて被害が甚大になりつつあるのも感じます。津波が生じなかっただけでも、救いでした。

当局は布団でウトウト・・・という時に、携帯電話の緊急地震速報メールの警告音に叩き起こされてしまい、グラグラ揺れていたパソコンラックを必死に止めていました。以前使用していた携帯電話には緊急地震速報メールサービスは無かったので、コレは心臓に悪い!早速、サービスは止めました。

テレビは当然、殆どのチャンネルで地震速報に切り替わっており、当局がビデオ録画していた「新・情報7Daysニュースキャスター」(TBS系)では、コマーシャルの真っ最中に緊急地震速報が流れ、コマーシャル明けはメイン司会者の安住紳一郎アナウンサーがヘルメット姿で画面に映るもすぐさま報道フロアに画面が切り替わり向井政生アナウンサーが地震速報を報じましたが、向井アナウンサーはヘルメットを着けておらず温度差を感じさせました。

緊急時には向井アナウンサーが伝えるという仕来りなのかもしれませんが、違和感を抱きましたね・・・安住アナウンサーは、緊急時に報道するという位置付けではないのか?結局、地震発生後は「新・情報7Daysニュースキャスター」は完全休止に。

またBS波でもNHK BS-1で午後11時から放送されていた「球辞苑」も番組開始早々、地上波同様の地震報道画面に。こちらも当局はタイマー予約録画していたのですが、ダメになりました。地震の規模が大きかった上、殆どのチャンネルで地震速報に切り替わっていたのでこればっかりは致し方ありませんでしたが、フジテレビ系列局ではとんだ編成に・・・。

これは当地のフジテレビ系列局のAKT秋田テレビの編成でしたが、当初は

09:00 土曜プレミアム 映画「ヲタクに恋は難しい」
11:20 さんまのお笑い向上委員会
11:50 オトナの土ドラ その女、ジルバ
00:45 S-PARK
01:25 情熱大陸
01:55 モヤモヤさまぁ~ず2
02:55 FODドラマ グッドモーニング・コール2
03:55 石垣政和のあっぱれ!昼飯前(再)
04:25 はやてん!
(放送終了04:45)

という編成も、地震報道が行われたことから

09:00 土曜プレミアム 映画「ヲタクに恋は難しい」
01:35 さんまのお笑い向上委員会
02:05 オトナの土ドラ その女、ジルバ
03:00 S-PARK
03:40 情熱大陸
04:10 石垣政和のあっぱれ!昼飯前(再)
(放送終了04:40)

という、トンでもない編成になっていました。

映画「ヲタクに恋は難しい」がラスト12分で中断してしまい、大幅に水を差されてしまったのがケチのつけ初めで、その後はネットワークセールス番組を"無理矢理"消化!「S-PARK」に至ってはナンと深夜3時から放送されたという・・・。

映画やドラマは『本当に好きな人』ならばビデオにタイマー予約録画してまでも視聴するものでしょうし、今のブルーレイビデオデッキは緊急時の延長に対応した機種も多くなりましたが、流石に生放送のスポーツニュースはビデオにタイマー予約録画してまで視聴される方はそれ程多くは無いでしょうから、深夜3時過ぎにスポーツニュースを放送する意味があったのかどうか?

スポンサー企業的にも、ウマ味が無いのでは?

地方系列局もその後の編成がもうメチャクチャで、上記のAKT秋田テレビのケースだとスポンサードネット番組の「情熱大陸」(TBS系)が深夜3時40分から・・・ビデオにタイマー予約録画でもしていないと、とてもリアルタイムで視聴出来る時間帯ではないでしょう。それこそ、スポンサー的にウマ味が無いのでは?

ローカルセールス枠の3番組は結局放送休止となりましたが、地震という想定外の事態が生じたとはいえ、当局的に引っ掛かったのが

A)地震報道で長時間映画が中断しても最後まで映画を消化する必要があったのか?

B)時間そっちのけでもネットワークセールス扱いの番組を消化しなければならなかったのか?

これからの放送予定が詰まっているのもあるのでしょうが、深夜遅くまで掛かって無理してまでもレギュラー番組を消化しなければならなかったのか?

特に"A"については、映画フリークならばもはや完全にドッチラケでしょう。地震報道で2時間以上も中断してようやく"ラスト10分"を見せられても、それはもはや別次元の話になるのではないでしょうか?


地震報道は大変重要ですが、地震報道を欲しない視聴者(被災地から著しく離れた地域在住の視聴者等)への対応(サブチャンネルの有効活用等)も視野に入れる必要もあるのではないでしょうか?






地震発生直後にヘルメットを被る安住紳一郎・TBSアナウンサー。しかし地震報道は局きっての重鎮男性アナウンサー・向井政生アナウンサーが"ヘルメット無し"で報じることに。/(C)1995-2021, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.