4K8K放送開始1年・・・ | VBCテレビブログ放送

4K8K放送開始1年・・・

鳴り物入りで放送開始された4K8K放送・・・皆様は既にご体験済みでしょうか?

放送開始から早、1年が経過しましたが、これまで4K8K対応テレビの出荷台数(外付けチューナー含む)は10月末時点で累計218万6,000台だったという・・・消費税増税前の駆け込み需要も大きかったのでしょうが、中には『来たるべき'20東京五輪を4K8Kテレビで』という視聴者も多かったのかと?

ただ、来年までに全国の半分の世帯数にまで4Kテレビを普及させるという政府目標からは程遠く、やはり『4K8Kのメリットをフルに活かしきったコンテンツの不足』ぶりが痛感させられます。

4K8K専門チャンネルを設けているのはNHKのみ。しかしそのNHKも、従来のチャンネルで既に放送されたか放送されている番組の放送が中心で目新しさは感じられません。

しかも4K8K放送そのものがBS波のみの放送で、地上波は非対応です。

民放系BS4K放送は更に厳しく、既存の番組を"ダウンコンバート"した上での4K放送が殆ど。4K放送番組を制作するには機材コストの負担が大き過ぎてとても手が出せず、8K放送ともなると更に"高嶺の花"・・・。

正直、現行のBSデジタルハイビジョン放送でも既に『十分な』高画質が楽しめるとあっては、視聴者側もそれ程、盛り上がっていないのではないでしょうか?

何かと強引な施策が目立つ現行の自民党政権ならばやりかねない、『4K8Kテレビでないと'20東京五輪は観られない』とまでやらないと、国が目指しているであろう『'20年までに4K普及率50%』という目標は達成出来ないのでは?

当局的にも、『これは!』とビビビッとくる番組が無いんですよねぇ・・・。例えば「BSフジLIVE プライムNEWS」(BSフジ)が4K放送されていますが、別に4Kでなくても十分見応えある番組だしねぇ・・・。

ハードばかりが高性能化しても、それを活かせる人材も資金も無いとあっては宝の持ち腐れです。しかし、民放局の経営環境が一段と厳しくなっている現状では今以上の展開を期待するのは酷です。民放連の大久保好男会長は、国からの補助金等の"支援"を期待しているようですが、そうは問屋が下ろさないのかと?

地上波デジタル以降、放送業界・・・特に民放局を取り巻く環境は悪化の一途を辿っています。当局的にはハード(4K8Kテレビ等)よりもソフト(地方を中心とした多チャンネル化や地上波のマルチチャンネル化等)を充実させて欲しいのですが、モノ売りで経済活性化させたいであろう国はハード面ばかり先走っています。

だから、ネット動画に国民の関心が向いてしまうのでは?


このままだと、3Dテレビの様に4K8K放送も中途半端に終わりかねないのを危惧しておりますが、もっと多角的な観点から4K8Kテレビを捉える必要がありそうな気がします。






白黒テレビの頃の方が、むしろ面白い番組があった?