TBSも2時間ドラマ枠から撤退ヤ | VBCテレビブログ放送

TBSも2時間ドラマ枠から撤退ヤ

"ドラマのTBS"と言われたのは今や昔・・・TBSは今春の改編で、月曜午後8時からの2時間ドラマ枠「月曜名作劇場」を終了させ、後枠をバラエティー番組枠にする方針を表明しました。

しかしここ最近は「月曜名作劇場」は放送休止が目立ち、たまに3時間枠で放送される程度・・・ヤル気がまるで感じられなかったので、そろそろか?とは思いつつありましたが「十津川警部」・「窓際太郎の事件簿」・「警視庁南平班~七人の刑事~」等、数々の人気シリーズを擁していた枠でもあったので、レギュラー2時間ドラマ枠の廃止は大変残念です。

ネット上の"声"も、今回の編成を残念がる意見が圧倒的多数でした。

当局が深刻に心配しているのは以下の2点です。

・バラエティー番組の乱発によるステーションイメージの低下

・2時間ドラマ枠の廃枠によりBS・CS波等における二次利用時の鮮度の低下と将来的なソフト不足

前者は、かつての"ドラマのTBS"もゴールデン~プライム帯では圧倒的にバラエティー番組枠が目立ちます。1時間の連続ドラマ枠も、火・金曜午後10時台と日曜午後9時台の3枠のみです。

更に2時間ドラマは放送休止が近年顕著だったのですが、これは制作費が掛かるのと2時間ドラマのメイン視聴者層であろう高齢者層の評価に耐えうる演技力のある俳優の台頭が無いことに起因していたのではないでしょうか?

しかし、幾ら長引く不景気→広告収入の減少による低予算のバラエティー番組の乱発は、局のイメージ低下に直結しかねない恐れを懸念しています。TBSというと、他局に比べると比較的大人の視聴に堪えうる硬質な局という印象が長年強かったのかとは思いますが、そういったイメージも台無しにされかねません。

更に深刻なのが後者の方です。

TBSの2時間ドラマは、地上波以上にBS・CS波における二次利用=再放送頻度がとても高く、場合によっては1日に2~3回もリピート放送される場合も多々あります。

しかし、新作の制作が完全に途絶えてしまうとやがてリピート放送も飽きられてしまうでしょう。既に飽きつつある方も多いのではないでしょうか。

更に放送業界の質の変化等から、ゆくゆくはリピート放送すら出来なくなる恐れも生じます。そうなると、今迄穴埋め的に2時間ドラマをリピート放送出来たのが次第に出来なくなる=深刻なソフト不足が生じるのが懸念されます。

そうなると、何度も同じ作品ばかりリピート放送される事態になり、そうなってくると視聴者もチャンネルを合わせなくなってしまいかねません。BS波も段階的に視聴率調査をしつつあり、CS波だと完全有料放送なので、視聴者のニーズに迎合しない番組は放送し辛いです。

多少、制作費が掛かっても継続的に2時間ドラマを制作し続けることによってBS・CS波等で何度もリピート放送が出来る=潰しが利く番組として、TBSにとっても将来に渡ってメリットが生じるのですが・・・。

2時間ドラマのリピート放送の弾数がやがて尽きてしまうと、今以上にテレビショッピング枠や韓国ドラマ枠が乱発されかねないかもしれません。

当局は「十津川警部」シリーズを見てはいましたが、流石に"3時間尺"だと長過ぎるし、度々『これまでのあらすじ』的なダイジェストが挿入されるのも興ざめでした。要するに『尺は長くなっても中身は薄くなった』という感じでした。

当地のAKT秋田テレビ(フジテレビ系)では、「日曜ワイド劇場」と改題して日曜午後1時から3時まで時差ネットされていたものの、ここ最近は「月曜名作劇場」の放送休止と3時間尺での放送から放送出来ない状況が続いており、テレビ東京系の2時間バラエティー特番を編成する機会が増えていました。"全国一の高齢県"でもある地として、2時間ドラマの需要が高いであろうだけに、こちらも残念な編成です。

"日本で最も広範囲に渡ってTBS系列局が拝めない"地でもあるだけに、TBSの2時間ドラマが買えなくなる代わりに「水トク!」でも代わりに買わせてくれると良いんですけどね。


AKT秋田テレビの場合、日曜午後は開局間もない頃から「月曜ロードショー」('69~'87年/※「サンデーロードショー」と改題)をはじめ、長きに渡りTBS系の2時間番組枠を編成し続けてきた経緯があるので、善処に期待したいものですが・・・無理か。




(C)TBS
当地(秋田県)では3時間尺の「十津川警部」シリーズはまだ未放送。このままスルーされそうだな、こりゃ。BS・CS波に期待か?/(C)1995-2019, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.