"11.11"元・ABS秋田放送の日・・・ | VBCテレビブログ放送

"11.11"元・ABS秋田放送の日・・・

今日は11月11日・・・(本多当一郎調に)『じゅういちがつじゅういちにち』って、読み方が『重たい』ですよね。

かつてのABS秋田放送(日本テレビ系)はアナログ(VHF)11chだったので、当局は勝手に"ABS秋田放送の日"だと捉えています・・・と言っても、現在は地上波デジタル4ch。キー局の日本テレビと歩調を合わせたかの如く、4chとなっています。

チャンネル周波数が4chですから、今はすっかりキー局ベッタリ!になってしまいましたが、それでもまだ"日本テレビ非マストバイ局"として、"スキあらば"他局系列(TBS)の番組のスポンサードネットが出来る様な体制をとっています。

現状、"日本で最も広範囲に渡ってTBS系列局の番組が拝めない"地域として、最低限のTBSの番組が放送出来る様にとの"視聴者保護"の観点もあるのでしょうが、現時点でTBSのスポンサードネット番組は「日立 世界ふしぎ発見!」(土12:00~)・「人生最高レストラン」(土24:55~)・「日曜劇場」(日12:00~/※但しTBS系列局とはスポンサーが異なる)しかありません。「新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION」(日25:25~)は、スポンサーの付かない購入番組です。

また、今日午後3時55分から放送される「アメージパング!」みたいに、"地元絡み"の番組だと特例でスポット放送される程度です。

しかし、アナログ11ch時代のABS秋田放送は『こんな程度』ではありませんでした。

スキあらばTBSの番組を編成!更にAAB秋田朝日放送(テレビ朝日系)の開局前は、テレビ朝日の番組も大量買い付けしていました。

TBS・テレビ朝日からも一目置かれた存在でもあり、TBS・テレビ朝日系列局以外の地方局へ"送り出し"業務を担っていた程でした。

平日午前は、フジテレビを除いた在京キー局の帯番組のオールスター編成!今にして思えば、素晴らしいまでのサンドイッチ編成でした。

'80年代中盤の平日午前の編成の代表例として・・・

5:57~6:27 帯アニメ枠
6:27~6:30 ABSお天気情報
6:30~6:45 おはよう!CNN(テレビ朝日系※飛び降りネット。'87年10月からはテレビ東京系の「ビジネスマンNEWS」を飛び乗り・飛び降りネット)
6:45~7:00 ABS NNN朝のニュース(日本テレビ系)
7:00~8:30 朝のホットライン(TBS系)
8:30~9:30 モーニングショー(テレビ朝日系)
9:30~10:25 ルックルックこんにちは(日本テレビ系※1時間遅れで後半55分は飛び降りネット)
10:25~10:30 ABSお天気情報
10:30~10:35 秋田市だより
10:35~11:10 徹子の部屋(テレビ朝日系)

今、こういった編成は絶対に無理でしょう。特に午前7~8時台(前半)については、TBSから直々にネットを要請されたのだとか。

午後も午後で・・・

13:30~14:00 花王愛の劇場(TBS系※TBS系列局以外の局へ送り出し)
14:00~14:55 帯ドラマ枠(主にTBS系のドラマを再放送)
15:00~15:55 アフタヌーンショー(テレビ朝日系※3時間遅れ)
16:00~16:55 帯ドラマ枠
17:00~18:00 アニメ・特撮ドラマ枠

'80年代半ば以降はキー局の「午後は○○おもいッきりテレビ」('87~'07年)を午後1時20分で"飛び降り"ネットしてまで「花王愛の劇場」を時差ネットしていたので、秋田県では長らく番組最大の名(迷)物コーナーだった『ちょっと聞いてョ!おもいッきり生電話』のコーナーが見れませんでした。

正午台の生ワイドショー番組を"3時間遅れ"で時差ネットというのも、今では有り得ませんよね。当時は、"そこまでしてまで"も放送していたという・・・しかも、スポンサードネット!

ゴールデン~プライム~深夜帯も、やはり"スキあらば"TBS・テレビ朝日の番組を積極的に編成!

こんな調子だったので、キー局の日本テレビとはおもいッきり不仲になってしまったという・・・。かつて、故・氏家齊一郎(元・日本テレビ社長)氏が、『赤字ヅラして地元の平均的な一般企業よりも高い給料を払っている地方局とは仕事をしたくない』等と発言したことがありましたが、ABS秋田放送の事を皮肉っている様な気がしたものです。組合の力が強いABS秋田放送は、局員の給料が無茶苦茶高い事で地元では有名でした。

それでも、今はキー局(日本テレビ)とすっかり良好な関係になりましたね。逆にTBSとは疎遠になる一方。ラテ兼営局でもあるので、ラジオだけでも・・・と思いきや、こちらは文化放送の番組の編成率が高くなってしまったという。

近年でこそ、チャンネルを回す機会が減ったABS秋田放送も上記の様な"ミックス編成"時代を知る身としては、『もっと頑張ってTBSの番組を編成して欲しい』と常々思っています。ケーブルテレビ・・・と言っても、広大な面積を誇る秋田県においてケーブルテレビ局は僅か3局しか無く、サービスエリアも大館市・秋田市・由利本荘市の一部地域に留まっています。


ヤレばもっと出来る局の筈ですが・・・それだけ、日本テレビの地方系列局に対する統制力が強くなったのもあるのでしょうか。






あまり見掛けないABS秋田放送のロゴ字の1つ。'60年のテレビ放送開始当時は"RTBラジオ東北テレビ"なる局名でした。/Copyright (C) Akita Broadcasting System. All Rights Reserved