ライスカレー | VBCテレビブログ放送

ライスカレー

フジ系の「木曜劇場」枠(木曜午後10時から10時54分迄)で'86年4月3日から6月26日迄全13話放送された倉本聰氏の脚本によるドラマ。音楽は宇崎竜童氏が担当していました。

銚子工業高校野球部の同期3人、ケンこと加納健次(演・時任三郎)とアキラこと坂本明(演・陣内孝則)とブンタこと川床文太郎(演・布施博)は同じ野球部の大先輩で、カナダで寿司屋の板前をしている飯塚次郎(演・北島三郎)から、カナダでライスカレー屋を始めるからカナダに来いと誘いを受けます。

3人とも次郎の誘いを受けてカナダへ行く決意を固めますが、直前になってブンタは家の事情で渡航出来なくなってしまいます。ケンとアキラは次郎を頼って2人でカナダに行きますが、肝心の次郎は寿司屋のオーナーの妻と駆け落ちしていなくなってしまっていました。

英語も分からず土地勘もないカナダに放り出されながらも、いろんな人に出会い、さまざまな出来事に翻弄されながら、それぞれの夢を求めて歩くケンとアキラの2人の奮闘が描かれました。

主なキャスト・登場人物は以下のとおり。

加納健次(ケン)(演・時任三郎)は銚子工業野球部ではピッチャーでした。アキラ、ブンタとともに次郎の誘いを受け、ライスカレー屋を手伝うためにカナダへ旅立ちます。実直で寡黙、何事にも慎重な性格ですが、物事に対して少々臆病なきらいがあります。新橋の銀寿司で5年間板前をやっていましたが、次郎の誘いを受けて辞めました。

坂本明(アキラ)(演・陣内孝則)はケンの親友。銚子工業野球部ではキャッチャーで、ケンとバッテリーを組んでいました。卒業後は洋食屋で働いていましたが、次郎の誘いに乗ってケンとカナダへ旅立ちます。お調子者で面倒なことは苦手。女好きで女性絡みのトラブルが絶えない。

川床文太郎(ブンタ)(演・布施博)はケンの親友。銚子工業野球部ではショート。3人のリーダー的存在で、3人の中で唯一英語を喋れます。当初はケンたちと一緒にカナダへ向かう予定でしたが、出発直前になって家庭の事情で行けなくなってしまいました。しかし、海外渡航の夢は捨てきれず、その後も英語の勉強は続けています。

BJ(ビージェイ)(演・中井貴一)はカムループス近郊のラック・ル・ジューンという湖の畔で、ログハウスビルダーになるため勉強中の日本人青年。次郎を探して路頭に迷っていたケンたちと出会い、自分が働くログハウス建築現場に誘い、仕事を手伝わせます。本名は片山春介。完璧主義者で、周囲の人間にも自身と同じ高いレベルを要求してしまう為、時に軋轢を生むことがあります。ログハウス完成後、主だった仕事仲間が去った晩、丸太の下敷きになって帰らぬ人に。

飯塚次郎(演・北島三郎)は銚子工業野球部の大先輩で、現在はバンクーバーの寿司屋"寿司銚"で板前をしています。ライスカレー屋を開業するから手伝えとケンたちをカナダに誘った張本人ですが、自身は店のオーナーの妻と駆け落ちしてしまい、行方不明になってしまう。後に宝くじで高額賞金を獲得したことが新聞記事になったことにより、ケベックに在住していることが判明。ケンはケベックまで会いに行くが、獲得した大金に目が眩んだ次郎はケンの知っている次郎ではなくなってしまう。銚子工高時代はファーストで、隠し球が得意でした。

川床利子(リス)(演・藤谷美和子)はブンタの妹でケンの恋人。地元の信用金庫でOLをしています。ケンがカナダに行ってしまってから、母親の薦めで飯塚尚文の次男(次郎の甥)と見合い婚約しますが、ケンのことが忘れられず、単身カナダに渡り、ラストシーンでラック・ル・ジューンでケンと再会します。

加納朋子(演・風吹ジュン)はケンの姉。地元で居酒屋"朋子"を営んでいます。陰で"お涙観音"と呼ばれ、複数人との関係を噂されています。信吉は元亭主。

加納三吉(演・三木のり平)はケンと朋子の父。港にあがった魚を盗む癖があります。

川床金次(演・室田日出男)はブンタとリスの兄。共栄丸が漁船。信吉とは漁師仲間で、飲み仲間。酒癖が悪く酔うと首を振り出し、さらに酔いが回ると暴れ出す。特に飯塚の家についてはあまりおもしろく思っていないため、何度も争いのきっかけになりました。妹思いで、カナダに向かうリスを手助けします。

坂本キヨ(演・村瀬幸子)はアキラの母。若い頃は美人で有名。三吉やその仲間達の憧れの人でした。アキラがカナダ滞在中に倒れ、そのまま帰らぬ人に。

向坂信吉(演・田中邦衛)は朋子の元亭主。別れた後も縁が切れない為、三吉の怒りを買っています。ケン達のカナダ行きを後押ししました。

大門太郎(演・佐藤慶)は銚子工業高校の元英語教諭で、ケン、アキラ、ブンタの恩師。現在は塾を開いています。物語の2年前に初訪米の際、自身の英語が全く通じなかった経験があり、外国人に対して劣等感を抱いています。朋子との噂の一人。

片山美子(演・檀ふみ)はBJの姉。BJの死後、遺骨を引き取りにラック・ル・ジューンを訪れます。

水沢妙子(演・林選)はケンとアキラがカナダ渡航前にCPの受付で出会った女性。ダンスを勉強するために、3ヶ月の予定でバンフに留学していましたが、世界のレベルを目の当たりにして帰国します。帰国前にラック・ル・ジューンのケンを訪れ、完成したログハウスを見学していきました。洋子とは小中学校の同級生。

井村洋子(演・明石温子)はCP Air(カナダ太平洋航空)の社員で、バンクーバーの空港で出会いました。ジョージの通訳として呼ばれ、ケンとアキラと再会します。バンクーバーでは何かと2人を世話しますが、アキラの強引なアプローチには閉口気味。

磯部安吉(演・ガッツ石松)はバンクーバーの"亀寿司"の板前。バンクーバーで路頭に迷ったケンとアキラを何かと世話してくれます。賭け事好きで、次郎とは博打仲間。実家は"寿司政"という古くからある寿司屋。

正次(演・笹野高史)は安吉と同じく"亀寿司"の板前。

浅野(演・鹿内孝)はバンクーバーの"亀寿司"のマネージャー。

三上(演・地井武男)は東京に戻ったアキラが銀座でゆきずりに出会った男。カナダで新しく建設されるホテルの関係者で、アキラたちに職を与えるという話をしましたが、実は単なる詐欺師で、泥酔したアキラの鞄から香典を全て盗んだという。

田中(演・新井康弘)はアキラの元職場の同僚コック。

藤田啓一(演・寺田農)はバンフ・スプリングス・ホテルの副支配人。ジェーンとミシェルの母親の頼みもあり、バンフで仕事探しをしていたアキラに手助けします。

斉木監督(演・大木実)は銚子工業野球部の監督。

飯塚尚文(演・金子信雄)は次郎の兄。地元の市会議員で、地元の有力者でもあります。長男は"寿司銚"を継いでおり、次男は証券会社務めでリスと婚約しました。

音吉(演・石丸謙二郎)は金次の手下。共栄丸の乗組員。"朋子"の常連客の一人。

湊(演・津村隆)は"朋子"の常連客の一人。ケンとアキラの帰国日を賭けての馬券の胴元。

上田(演・小野武彦)はケン達のカナダ渡航を手配した業者。

本作は陣内孝則さんの出世作として有名な作品ともなりました。バブル全盛期ならではの潤沢なキャスト、倉本聰氏による脚本・・・今のフジテレビではこういったヒューマンドラマはチト無理かも(泣)





$VBCテレビブログ放送-カレーライスではない

DVDのパッケージより。当地のフジ系(AKT秋田テレビ)では当時この枠で「暴れん坊将軍Ⅱ」(テレビ朝日系)を遅れネットしていた為、本放送終了後平日午後4時からまとめて放送されました。/(C)フジテレビ