ゴリラ・警視庁捜査第8班 | VBCテレビブログ放送

ゴリラ・警視庁捜査第8班

テレビ朝日系で'89年4月2日から'90年4月8日迄全46話が毎週日曜午後8時から8時54分迄放送されたアクション刑事ドラマ!キャッチコピーは「人は彼らをゴリラと呼ぶ」!(笑)

「ただいま絶好調!」(テレビ朝日系/'85年)以来、石原プロの3年半ぶりのテレビドラマ作品となった本作では、当時流行しつつあったサバイバルゲームや「ダイ・ハード」シリーズなどの影響下にあり、戦闘アクションとしてのカラーを強く押し出したスペクタクル作品として企画されました。

8班の初期設定も警察組織から独立した傭兵部隊としての色合いが強く、コンバットスーツを多用するなどあくまでも刑事とは異なる位置付けの存在でしたが、作風の変化とともになし崩し的に警察手帳を所持しない単なる警視庁刑事という存在へとシフトしていきました(泣)服装もコンバットスーツを使用する頻度は低くなり、後期オープニングに見られるように当時のバブル時代を背景に流行したDCブランドスーツを着用することが多くなりました。

古舘伊知郎氏による第1話冒頭の前説では「西部警察」シリーズの存在が前面に押し出されており、「西部警察」シリーズの続編、もしくはその姉妹編的な位置付けを狙って製作されましたが、実際の視聴率は期待を大きく下回る結果となりました(泣)

その為、ハードなイメージを強調した横文字のサブタイトルを廃止し、番組冒頭にその回のダイジェスト場面集を紹介するなどのテコ入れ策が取られましたが、視聴率は改善されませんでした。更に、撮影中の負傷により渡哲也さん自身によるアクションシーンが格段に減ったことから、初期のコンバット路線から次第に「西部警察」シリーズと同様の爆破シーンや地方ロケを売り物にした物量アクション路線、あるいはコメディ路線と作品のトーンが変化していきました。特に最終クールである第36話以降は脚本監修に倉本聰氏を迎え、アクションドラマとしての体裁は維持しつつ、言葉を失った妻を献身的に介護する倉本と病魔に冒された伊達の姿をシリーズの軸に据えるなど、大幅な路線変更が図られました。

本作は代理店である第一企画の創立40周年記念作品でもあり、当時同社が広告責任社を務めていた三菱自動車を筆頭に、東芝、三菱石油による全面タイアップ体制が図られました。また海外ロケ篇である第1話では、フィリピン大統領府全面協力の下、現地の住民がエキストラとして大量に参加したマニラ市街地での大規模なロケーションの他、熱帯雨林における戦闘シーンの撮影では実銃や軍用ヘリコプターなどが貸し出され、更にコラソン・アキノ大統領(当時)の義弟であるアガピト・アキノ氏が倉本たちに協力する元レンジャー部隊指揮官として出演。現地では渡哲也さんらが大統領を表敬訪問するなど、国家的規模の制作体制が敷かれた程でしたが・・・。

・倉本省(演・渡哲也)は班長。愛称は「倉本さん」。一人称は「自分」。元は警視庁捜査一課の敏腕刑事だったが、警察組織と暴力団との癒着を暴いたことから本庁内部で孤立。さらに唯一の理解者であった小暮警視(演・石原裕次郎/初回放送のみ写真だけの出演)の他界とともに辞職。西伊豆の漁村で漁師生活を送っていた。そんな中台湾で、現役時代に取り逃がした宿敵・秋葉(演・原田芳雄)と彼の率いる国際強盗団による、大手ゼネコン専務夫妻誘拐事件が発生。麻生から塩田を通じて夫妻の救出を依頼される。当初は固辞していたが、直後、秋葉の配下の襲撃によって先輩漁師・源造(演・佐野浅夫)が身代わりとなって死亡。自らも秋葉のターゲットであることを悟った彼は、復讐心から救出作戦への参加を決意。伊達や風間らの協力によって作戦は成功を収め、この一件が第8班創設のきっかけとなった。

・伊達健(演・舘ひろし)は元城南署刑事。現役時代は横浜港署、渋谷南署/警視庁南署、警視庁捜査一課、城南署と渡り歩いて来た元ベテラン刑事。退職後はマニラでブラブラしていたところ、倉本の要請で第8班へ加入。遅刻の常習で英語が得意。「自分のケツは自分で拭け」という価値観を持った厳しい個人主義者だが、倉本に対しては崇拝に近い心情を抱いている。第37話にて悪性骨腫瘍を患い、モルヒネを投与しながら生活している事が判明。(これは舘さんのアイディアで取り入れられた)終盤まで倉本以外のメンバーには公表されなかった。

・風間有悟(演・神田正輝)は元警視庁刑事。第1話では、退職中だったところを警視庁刑事部長の誘いを受けた形で、倉本たちよりも先に台湾入りし、現地の情報屋を雇って独自の捜査活動をしていた。倉本、谷川たちと台湾で合流し、捜査に協力する事で第8班に加入。遅刻の常習で北京語が得意。財テクが趣味で捜査中であっても証券会社のディーラーに株の発注をしてしまうほど。ストーリー前半はトレードマークの不精髭を生やして3枚目的な性格だったが、後半からは髭を剃り落として2枚目の役柄に変化する。

・谷川竜太郎(演・谷川竜)は元八坂署刑事。所轄時代は若手ながら減俸・戒告・謹慎などの処分を合わせて15回も受けた事がある。自らを"ヤング・ランボー"と称し、運転しながらのガン攻撃などで見事な射撃の腕前を披露していたかと思うと、田中の射撃練習の上手さにはうろたえていた。

・高峰淳子(演・加納みゆき)は麻生刑事部長が第8班に派遣した無線・OA係。自らはゴリラの実働部隊の1人であると考えたかったようであるが、倉本はあくまでも高峰を後方支援のスタッフとして位置付けていた。第3話では迷彩服で現場に出動しようとしながら、倉本の悪知恵で留守番させられてしまうという惨めな場面がある。一方では倉本と共にヘリに同乗してメンバーをサポートした事も。第30話を最後に海外研修の名目で降板。

・冬木武(演・秋山武史)は第8班専属ヘリコプター"G8"のパイロット。倉本たちを上空、時には海上から支援する。

・麻生公義(演・鈴木瑞穂)は警視庁刑事部長。第8班の創設者で必要とあれば彼らに捜査を依頼する。他界した小暮警視と面識あり。第8班の班長である倉本を信頼し、彼の強引な捜査方法を大概の事は許しているが、成果が得られない場合は厳しく叱責する事もある。

・塩田直次郎(演・谷啓)は第8班の管理官。愛称は「管理」(倉本のみ「塩さん」と呼ぶ)。所轄時代の倉本の上司。第8班は警視総監をはじめ、ごく一部の上級幹部にしか存在を知られていない独立採算制のため、常に経費の事で頭を悩ませている。第17話では故・谷さんの持ちネタである「ガチョーン!」を披露(笑)

・中田透(演・仲村トオル)は神奈川県警捜査一課の刑事。伊達が所轄時代に勤務していた頃の後輩。第8班と表の警察組織をつなぐ連絡員であると同時に、第8班が拘束した犯人を譲り受けて自分の手柄とし、県警本部長賞を貰って出世を重ねようとするセコい考えも併せ持つ。「あぶない刑事」の町田刑事を意識した設定。

・田中美奈子(演・田中美奈子)は元城西署交通課勤務。高峰の後輩で自ら志願し、彼女に代わって第8班へ加入。高峰とは異なり、積極的に実戦にも出る実働部隊として活躍するが、まだゴリラのメンバーとしては見習い的ポジション。低迷する番組のテコ入れとして、たまたまテレビの歌番組を観ていた渡さんが田中さんを気に入りキャスティングしたという。

 
"ポスト・西部警察"として鳴り物入りで制作されるも視聴率は低迷。開始早々主役の渡さんが脚を負傷(泣)以後ハードなアクションシーンは鳴りを潜めてしまいヘンにコメディー色を出したりしてかなり迷走した刑事ドラマでした(泣)車両提供が地味な三菱自動車だったのもイケなかったか?(当時販売低迷に苛まれていたスタリオンやデボネアVじゃあねぇ)あと幾ら何でも「ガチョーン!」はやり過ぎだと思うのですが(笑)初回放送ではフィリピンロケに実弾使用のうえ、ストーリーテラーに古館伊知郎氏を起用するという大胆さでしたが・・・。ところで当時石原プロ期待の新人と謳われていた谷川竜さんは今いづこ?





$VBCテレビブログ放送-不発だった刑事ドラマ

鳴り物入りで始まった作品でしたがおもいッきり空振りに終わりました(泣)/(C)石原プロ






番組のオープニング集をどうぞ!(一部携帯電話からは御視聴頂けません)オープニングだけはカッコ良かったのですが(泣)当地では1日遅れで月曜午後10時から放送されました。/(C)石原プロ