一聴せざれば愚痴分かれず『韓非子』
ひとりひとりのことばによく注意しないと、相手が有能か無能かは見分けられないということ。とりわけ、集団でやる仕事の場合は、むずかしい。ちょうど御輿をかつぐようなもので、かつぐポーズだけというのが、何人かは混じっているものだ。だから、成績の評価は必ず個別に行わなければいけない、というのである。
一生懸命かついだ者とポーズだけの者とがまったく同じ評価だとしたら、この集団の行きつく先はいうまでもあるまい。リーダーたるものが個々の能力を把握できなければ、悪しき平等主義におちいる。(丹羽 隼兵著「中国古典の名言」より)