人心同じからざるは、おのおのその面のごとし(三国志) | 日日是好日のブログ

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団塊世代、毎日が日曜日となり晴耕雨読の生活に入ったのを機に、学びは生涯現役でありたいと始めたもので、生活の一部を切り取っていきたい。

 人心同じからざるは、おのおのその面のごとし(三国志)

 人の顔はひとりひとりちがうが、それは目で確かめることができる。人の心もひとりひとりちがうのだが、こちらは目には見えない。そのため、同じ立場にいる者はみな同じような考えを持っていると、思いこむことがないとはいえない。それを戒めたのがこのことば。
 諸葛孔明に後事を託されて宰相をつとめた蔣琬(しょうえん)は、孔明亡き後の国内の動揺をよく鎮めた沈着にして温厚な人物。部下のひとりが、かれの質問にはかばかしい返事をしなかったとき、さては自分の考えに反対なのだな、とその真意を見抜いて、「人心同じからざるは・・・・」と平然としていたという。(丹羽 隼兵著「中国古典の名言」より)