事を謝するはまさに正盛の時に謝すべし『菜根譚』 | 日日是好日のブログ

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団塊世代、毎日が日曜日となり晴耕雨読の生活に入ったのを機に、学びは生涯現役でありたいと始めたもので、生活の一部を切り取っていきたい。

 事を謝するはまさに正盛の時に謝すべし『菜根譚』

 地位を譲って引退するのは、わが身の全盛のときを選ぶのがいい、というのだが、なんともむずかしい注文を出すものである。逆の例ならいくらでもありそうだが・・・・。
 日本相撲協会の春日野前理事長は、任期を二年余して勇退し、その引き際のあざやかさを多くの人に印象づけた。かれはかって横綱に昇進したとき師匠から、「あとは引退しかない。横綱の品位を汚さぬうちに、きれいに土俵を去れ」といわれたという。現役引退のさいもあざやかだったが、相撲も名人というよりむしろ、人生の名人ということばを贈りたいような気がする。お見事というしかない。(丹羽 隼兵著「中国古典の名言」より)