何ぞ必ずしも利をいわん、また仁義あるのみ『孟子』 | 日日是好日のブログ

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団塊世代、毎日が日曜日となり晴耕雨読の生活に入ったのを機に、学びは生涯現役でありたいと始めたもので、生活の一部を切り取っていきたい。

 何ぞ必ずしも利をいわん、また仁義あるのみ『孟子』

「なぜ、そう利益、利益とおっしゃるのですか。大切なのは仁義です」~国の利益となる妙案を教えてほしい、という魏の恵王に、孟子は毅然としてこう答える。王侯は国の利益しか考えない。大臣は一家の利益しか考えない。役人や庶民も、わが身の利益しか考えない。こうしてめいめい利益ばかり追求しているから、国が滅びる。滅亡を救う道は、君主みずからがエリを正して仁義をとなえることだ、と孟子は主張する。
 利益第一の世の中では、人びとは上も下も満足することを知らず、欲望はエスカレートするいっぽうだ、というのである。(丹羽 隼兵著「中国古典の名言」より)