夜明け前に雨がパラついた東京。
お昼が近付くにつれて、雲の隙間からお日様が顔を出してきています。
蒸し暑くなりますねぇ。💦
この番組、ファンが多いのですよ。
そして、このアプ主の方大したものです。
雑居時代だけでなく、昭和の懐かしいドラマを取り上げてくれています。
さらに、これ先日アップされた動画なのですが、富士眞眞奈美さんをゲストに迎えて上映会を行うというもの。
話題を変えます。
NHKのバタフライエフェクト「ルート66」。
これで、最後です。
過去の2回は以下からどうぞ。
前回書いたテレビドラマ「ルート66」というのは、私の小さな頃だったので、具体的な内容はほとんど覚えていません。
大学を卒業した二人が行く先々で事件に巻き込まれながら成長するというロードムービー。
全116話が放送されたドラマは大ヒットし、ルート66は冒険の象徴となり、若者たちを旅に駆り立てたと。
そして、1960年代既成概念を壊し、定職に就くことを拒否した “ヒッピー” と言われる若者たちが出現。
このあたりから、私としても年齢的には少しづつ理解できてきます。
若者たちが目指したのは、ルート66の終着点カリフォルニア。
番組のバックで使われているのがこの曲。
若者たちが掲げたスローガンは…。
『LOVE & PEACE』
ドラッグとロックを愛好し、愛と平和を叫ぶカウンターカルチャーが花を開いた。
日本にも影響を及ぼすベトナム反戦運動の拠点にカリフォルニアがなる。
ただし、薬物乱用や性の奔放さに嫌悪感を委託人も多かった。
これって、今につながることなのですよね。
私が初めて行ったサンフランシスコ。
1977年頃だったと思いますが、60年代の混乱もなく良いイメージしかありませんでした。
それが、今やこんなことになっているとは…。
これ、アメリカバイデン民主党の政策のため。
カリフォルニアから人口流出が続いていると言います。
番組の話しに戻ります。
当時のアメリカの空気感をとらえた映画が1969年に公開された「Easy Rider」。
カリフォルニアからルート66をたどりニューオリンズを目指す。
日本で封切られたのが1970年という、年代的には自分にとって一番多感だったころ。
ただし、知ってはいましたが、やはり自分にはちょいと合わないかなと、距離を置いていました。
当時、学校では禁止されていたバイクの免許を取って、大型バイクを乗り回していたのもいましたからね。
中学時代の同級生で何人かバイクの事故で亡くなっていますけれど。
本当の映画の意味はもしかしたら解らなかったかもしれませんが、当時の我々の年代にはかなりのショックを与えたことは間違いないこと。
面白い解説がありました。
この映画は若者のカウンターカルチャーの象徴となって、空前の大ヒット。
脚本と主演のピーター・フォンダは、60年代後半は若者たちが何かを起こそうとしていた時代だと。
ただし、当時若者の主張を代弁する映画は無かった。
当時の若者たちの反抗的な主張を集約したのがこの映画だったと。
だからこの映画の登場に若者たちは熱狂した。
有名な「ウッドストック」も1969年でした。
前述の通り、脚本、主演はピーター・フォンダ。
その30年前の「怒りの葡萄」で主演をつとめたヘンリー・フォンダの息子さん。
しかし、映画は同時に時代の終焉も予感させていたと。
南部の住人に二人は殺されて映画は幕を閉じる。
映画には、公開当時このようなキャッチコピーが添えられていた。
『アメリカを探して旅立った男は、それをどこにも見つけられなかった』
1973年にアメリカ軍がベトナムから撤退すると、カウンターカルチャーは嘘のように収束していく。
そして、ルート66も役目を終えることに。
片側4車線の新しい州間高速道路が開通する。
ルート66も各地で新しい高速道路に置き換えられて、標識は外されて行った。
そして、1985年にはルート66は地図上から完全に消えた。
沿道の街はかつての輝きを失っていく。
それから時が流れた2010年代にアリゾナ州の一角に、冬になると数万台の車が集まると言います。
家を持たず、車での生活を余儀なくされた人たち。
彼らは、ワーキャンパーと呼ばれ、仕事を求めて各地へ車で移動をする。
そのきっかけは2008年のリーマンショックだと。
アリゾナ州にはAmazonの巨大倉庫があり、年末商戦などの繁忙期になると大勢のワーキャンパーが職を求めてやってくると。
個人的に、この頃のアメリカ西海岸は知りません。
今回、初めて知りました。
そして、2016年に登場したのがトランプ大統領。
トランプ氏を支持したのは、ルート66沿いの州に住む人々。
アメリカの繁栄の恩恵を受けなかった白人労働者や農家の人々。
労働者階級のアメリカ人たちは、大量の不法移民たちのツケを払わされていると。
これ、今年の大統領選挙も同様というより、当時よりもっとひどい状態です。
トランプ氏と言えども、果たしてここまで混乱してしまったアメリカを立て直すことができるのだろうかという思いはあります。
僅か4年のバイデン民主党政権が、ここまでアメリカを壊してしまった。
その流れをそのまま日本が受け入れてしまっている。
アメリカの問題としてとらえているわけにはいきません。
今のアメリカがどうなっているのか、せめてマスコミが報道すれば良いのでしょうが…。
もう、既存の大手メディアには期待はしません。
それは、NHKに対しても同様。
確かに、この番組は良い番組でした。
しかし、アメリカの現状を伝えずに、不法移民を防ぐ国境の高い塀をアピールするところなんぞは、どう考えてもおかしな話し。
それはともかくとして。
アリゾナ州にかつてルート66が通っていたセリグマンという町がある。
もう少しでゴーストタウンになろうとしていた時に、住人たちの働きかけによって1988年にかつてのルート66の一部が歴史遺産に登録される。
これをきっかけに、各地でルート66がよみがえった。
「怒りの葡萄」でノーベル文学賞を受賞したスタインベックは、死の8年前に愛犬を乗せて車で走った道はルート66だったと。
そして、旅の経験をもとに書かれた生涯最後の作品の中で、彼はこういう言葉を残していた。
過去の道は終わりをつげ、未来への道はまだ見つかっていない
しかし、私たちが前に進むとき
道は再び現れ、私たちをいざない
旅は期待と喜びに満ちたものになるだろう
私たちはあらゆる可能性に向かって走っているのだ
私はアメリカの歴史と経験が、来るべき変化をもたらせてくれると信じている
個人的には、果たしてどうなんだろうかなと考えざるを得ないかな。
確かに変化はありますが、それが収束できる変化なのか…。
まぁ、今年の大統領選挙が一つのきっかけになるのは間違いないのですがね。
今回、ひじょうに見ごたえのある番組でした。
知っている部分もありましたが、まったく知らない部分もあり。
こうした番組を作らせると、さすがNHKということになるのですがね。
これで、ルート66については終了です。
長々と失礼しました。
てなことで