前回まで、ポジションとフォーメーションを中心にお話させてもらいました。
誤解のない様に、念を押しておくと、少年サッカーで一番大事なのはボールを扱うという部分です。
一つのボールめぐり、その中で、攻撃、守備、一対一、一対二など、オンザボールの力を付けていくのが一番大事です。
少年サッカーは、せっかく年間100試合以上行うのだから、
フォーメーション、ポジション、戦術をおしえる事で、オンザボールの力をつける事に相乗効果をもたらしてほしい。
けっして戦術重視で、オンザボールが疎かになる事があっては駄目です。
それは指導者次第だと思います。
先ず大前提として、育成年代では強い中盤を目指すべきです。
(大人のサッカーは別です。)
両ワイドの選手が高い位置を取り、良いサイド攻撃をしたいというのは、戦術的な話であり、
特に育成年代では中盤をしっかり強化して、サイドに展開していくのがセオリーです。
中盤を無視すると、育成に弊害が生まれます。
また、
中央を攻略出来るチームはクオリティーが高いです。
(↓ 中央攻略について書いた記事)
私が少年サッカーのフォーメーションについて考えるようになったきっかけは、
長男が6年生の時の、最後の全日です。
トップが前線に張り、サイドが広がり、中盤と中央が弱くなった事で、ゲームの主導権を握られて、長男は何も出来ないまま敗戦しました。
同じ戦力のチームが対戦した場合、本質的な理由で、中盤や中央が強いチームが勝つ確率が高いです。
以上より、私が長年少年サッカーを見てきて思う、
育成年代、最強のフォーメーションは
【3-1-1-1+フリーマン】
です。
あまり聞きなれないフォーメーションだと思いますが、
このフォーメーションは11人制の4-4-2に近いです。
オーソドックスで癖のないフォーメーションです。
【このフォーメーションが強い理由。】
・中盤に人数を割ける。
・中央に人数を割ける。
・サイドバックのオーバラップが攻撃に厚みをもたらし、数的有利を作れる。
・選手の役割がはっきりする。
・ポゼッション、カウンター、プレス。コンパクト。リアクションなど多くの戦術に合う。
・このフォーメーションはどんなフォーメーションが相手でも、ギャップが作られ難い。
・フリーマンの存在。
【このフォーメーションが育成面で最強の理由。】
センターバック
ボランチ
トップ下
ワントップ
縦に4人を並べる事で役割がはっきりします。
サイドバックもやらなければならない事がはっきりします。
サイドバックの攻撃参加が大前提のフォーメーションです。
・センターバック
一対一。カバーリング。ラインコントロール。ヘディングなど
・サイドバック2人
一対一。守備からの攻撃参加。クロスの精度。スプリントなど
・ボランチ(アンカー)
スペースを埋める。舵取り。組立て。守備。インターセプト。バランスなど
・トップ下
組立て。チャンスメイク。献身性。点に絡む仕事など
・ワントップ(FW)
ポストプレー。ゴール。抜け出し。前からの守備など
例えば、ボランチとトップ下は役割が違うわけで、
流れの中で、横に並んだり、入れ替わったりはあっても良いですが、縦に並べる事で、自分の責任をしっかり植え付けることが出来ます。
今、勝つだけではなく、
カテゴリーが上がり、11人制になった時に、
ポジションごとに必要とされる能力を、
子供達にわかりやすく、はっきり育成出来る
フォーメーションです。
逆にこのフォーメーションが機能するには、子供達に一定の技量が必要です。
ボール扱い。判断。サッカーIQ。
攻守の切替。走力。など
育成のやり甲斐があるフォーメーションなので、
指導者の方には是非、試してみてもらいたいです😊
次回はフリーマンの必要性についてお話します。
おしまい🤗